世界3大格付け会社、欧州市場での圧倒的優位性を維持
欧州証券市場監督機構(ESMA)が20日公表したデータによると、S&Pグローバル、ムーディーズ、フィッチの世界3大格付け会社は、欧州当局がその支配力を弱めようとしているにもかかわらず、欧州格付け市場での圧倒的な優位性を維持している。写真は米ニューヨークの金融街のS&Pオフィスで2018年12月撮影(2023年 ロイター/Brendan McDermid)
[ロンドン 20日 ロイター] - 欧州証券市場監督機構(ESMA)が20日公表したデータによると、S&Pグローバル、ムーディーズ、フィッチの世界3大格付け会社は、欧州当局がその支配力を弱めようとしているにもかかわらず、欧州格付け市場での圧倒的な優位性を維持している。
欧州では国債から社債、仕組み債に至る幅広い金融商品を対象に有料で付与される格付けの市場全体で、3社が合計で90%を超えるシェアを握っていることが明らかになった。
内訳は、S&Pのシェアが昨年の50.1%から48.6%に、ムーディーズは32.8%から31.5%に若干低下した。一方、フィッチのシェアは昨年の10%から10.2%へ微増となった。
30カ国から成る欧州経済領域(EEA)で登記されている格付け会社の数は再び上昇し始め、現在21社となっているが、依然として2020年時点の25社を下回っている。
世界金融危機とユーロ圏債務危機を受け、欧州連合(EU)当局は競争の促進に取り組んでいるが、この10年にわたってこれらの統計はほとんど変動していない。





