ニュース速報

ビジネス

NY外為市場=円下落、介入ラインの150円台に迫る ドル「圧勝」

2023年09月27日(水)06時09分

ニューヨーク外為市場では、ドル指数が10カ月ぶり高値を付ける中、円安が進み、「介入ライン」として意識される1ドル=150円台に迫った。(2023年 ロイター/Shohei Miyano)

[ニューヨーク 26日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、ドル指数が10カ月ぶり高値を付ける中、円安が進み、「介入ライン」として意識される1ドル=150円台に迫った。

主要6通貨に対するドル指数は0.26%高の106.21と、昨年11月30日以来の高値を更新。ドルが広範な通貨に対し上昇する中、日本円が最も大きく下落し、政府・日銀による介入に対する警戒感が高まっている。

円が一時1ドル=149.19円と、11カ月ぶりの安値を付けたことを受け、鈴木俊一財務相は26日、為替市場の動きを高い緊張感をもってみていると表明。この発言を受け円は上向いたが、その後は149.08円まで下落した。

他の主要通貨も対ドルで下落し、ユーロは0.23%安の1.0567ドルと、3月16日以来の安値を更新。英ポンドは0.45%安の1.2158ドルと、3月17日以来の安値を付けた。

米国では連邦準備理事会(FRB)の利上げにもかかわらず経済指標が堅調となっていることなどを背景に、今月に入り米10年債利回りが16年ぶりの高水準を更新している。

フォレックス・ライブ(トロント)のチーフ為替アナリスト、アダム・バトン氏は「米国債利回りの急上昇と、その影響の為替相場への波及が9月の市場のテーマになっている」と指摘。「市場では経済指標の悪化が予想されていたが、悪化していない」と述べた。

ミネアポリス地区連銀のカシュカリ総裁はこの日、60%の確率で米経済は「ソフトランディング(軟着陸)」を実現すると予想。同時に、40%の確率でFRBはインフレ抑制に「意義のある」利上げを実施しなければならなくなるとの見方も示した。

アルジェンテの外為分析部門責任者、ジョー・タッキー氏は「米経済は他と異なっており、これに反論するのは極めて難しい」とし、「ドルはまさに圧勝している」と述べた。

ドル/円 NY終値 149.05/149.09

始値 148.87

高値 149.11

安値 148.80

ユーロ/ドル NY終値 1.0570/1.0574

始値 1.0594

高値 1.0609

安値 1.0563

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

景気一致指数3月は4カ月ぶりマイナス、部品工場事故

ワールド

中国の1─4月鉄鋼輸出は過去最高、関税見越した前倒

ワールド

台湾総統、新ローマ教皇プレボスト枢機卿に祝辞 中国

ワールド

中国レアアース輸出、4月は前月比-15.6% 輸出
MAGAZINE
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
2025年5月 6日/2025年5月13日号(4/30発売)

「ゼロから分かる」各国・地域情勢の超解説と時事英語

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    5月の満月が「フラワームーン」と呼ばれる理由とは?
  • 2
    ついに発見! シルクロードを結んだ「天空の都市」..最新技術で分かった「驚くべき姿」とは?
  • 3
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 4
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つ…
  • 5
    骨は本物かニセモノか?...探検家コロンブスの「遺骨…
  • 6
    中高年になったら2種類の趣味を持っておこう...経営…
  • 7
    恥ずかしい失敗...「とんでもない服の着方」で外出し…
  • 8
    教皇選挙(コンクラーベ)で注目...「漁師の指輪」と…
  • 9
    あのアメリカで「車を持たない」選択がトレンドに …
  • 10
    韓国が「よく分からない国」になった理由...ダイナミ…
  • 1
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 2
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つの指針」とは?
  • 3
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得る? JAXA宇宙研・藤本正樹所長にとことん聞いてみた
  • 4
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1…
  • 5
    部下に助言した時、返事が「分かりました」なら失敗…
  • 6
    古代の遺跡で「動物と一緒に埋葬」された人骨を発見.…
  • 7
    5月の満月が「フラワームーン」と呼ばれる理由とは?
  • 8
    シャーロット王女とスペイン・レオノール王女は「どち…
  • 9
    日々、「幸せを実感する」生活は、実はこんなに簡単…
  • 10
    インドとパキスタンの戦力比と核使用の危険度
  • 1
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 2
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 3
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 4
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 5
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 6
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つ…
  • 7
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 8
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 9
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 10
    クレオパトラの墓をついに発見? 発掘調査を率いた…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中