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長期金利が日銀上限超え、YCC修正案議論の報道で 円高・株安も
7月28日の東京市場では、大幅な債券安、株安が進行している。写真は円紙幣。2011年8月撮影(2023年 ロイター/Yuriko Nakao)
[東京 28日 ロイター] - 28日の東京市場では、大幅な債券安、株安が進行している。日銀が長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)の修正案を議論するとの一部報道が材料視されている。為替市場でも海外時間に急速に円高が進んだ。
10年国債利回り(長期金利)は日銀がYCC政策で許容する変動幅上限の0.5%を一時上回った。
日本経済新聞が日本時間のきょう未明に報じた。同報道では、長期金利の操作の上限は0.5%で据え置くが、市場動向に応じて一定程度超えることも容認する案が浮上していると伝えた。
日経平均株価は446円安で寄り付いた後も500円超安に下げ幅を拡大している。東証33業種でプラスは銀行と保険の2業種のみ。株式市場では「為替も円高気味で、今日の日銀会合の結果を先取りするような動きになっている」(証券ジャパンの大谷正之調査情報部部長)との声が聞かれる。
国債先物中心限月9月限は、前営業日比86銭安の147円55銭と大幅反落で寄り付いた。現物市場の新発10年国債利回り(長期金利)は、同7.0ベーシスポイント(bp)上昇の0.505%と3月3日以来の高水準をつけ、日銀がYCC政策で許容する変動幅上限の0.5%を一時上回った。
円も報道を受けて急速に上昇。きょう午前の取引でドルは138.72円をつけ、前日海外高値から約2.5円下落した。
市場では、実際に決定されるかは不透明との声は根強く「仮に決定された場合、改めて織り込みが進む可能性がある」(野村証券の澤田麻希投資情報部ストラテジスト)との見方もある。
この場合、許容する金利上昇ペースや幅を巡る不透明感から、債券市場が不安定化しかねないとの見方もある。
日銀は前日から金融政策決定会合を開催。2日目のきょう結果を公表する。