ニュース速報

ビジネス

米インフレ対応に「かなりの時間」、好調な雇用統計受け=FRB議長

2023年02月08日(水)05時57分

米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は7日、先週発表された1月の米雇用統計で、インフレ率を目標の2%に引き下げるまで「かなりの時間」がかかることが示されたと述べた。2020年9月撮影(2023年 ロイター/Toni L. Sandys)

[7日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は7日、先週発表された1月の米雇用統計で、インフレ率を目標の2%に引き下げるまで「かなりの時間」がかかることが示されたと述べた。

パウエル議長はワシントン経済クラブでインタビューに応じ、「私の知る限り、明らかに誰もが予想していたよりも強かった」とし、「これほど強いとは予期していなかった。金融引き締めがなぜかなりの期間を要するプロセスになるかが示された」と述べた。

FRBはインフレ低下に向け利上げを続けており、これに伴い労働市場も軟化すると予想。パウエル議長のこの日の発言は、予想外に力強かった1月の雇用統計をFRB当局者がどのように受け止めているかを示すものだった。

1月の雇用統計についてはこの日、ミネアポリス地区連銀のカシュカリ総裁がCNBCのインタビューで「誰もが驚く結果だった」とし、「今のところ労働市場に大きな影響が及んでいないことが示された。このため、自分自身の金利の道筋を引き下げることにつながるものは何もない」と発言。

サービス部門が堅調に推移していることや、賃金の力強い伸びなど、堅調な労働市場に起因する懸念要因に言及し、「今のところ進展は見られない。住宅を除く中核的なサービス部門には事実上進展がなく、これは労働市場と極めて密接に関連している」と述べた。

カシュカリ氏は約1カ月前、政策金利が5.4%に達した時点で利上げをいったん停止すべきとの考えを示していた。

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

エリオット、加ルルレモン株10億ドル超取得 CEO

ワールド

WTO意思決定改革、来年3月閣僚会議での合意困難と

ワールド

トランプ氏、国民向け演説で実績強調 支持率低迷の中

ワールド

ブラジル前大統領の刑期短縮法案、上院も可決 ルラ氏
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 4
    空中でバラバラに...ロシア軍の大型輸送機「An-22」…
  • 5
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 6
    身に覚えのない妊娠? 10代の少女、みるみる膨らむお…
  • 7
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 8
    【銘柄】「日の丸造船」復権へ...国策で関連銘柄が軒…
  • 9
    9歳の娘が「一晩で別人に」...母娘が送った「地獄の…
  • 10
    【人手不足の真相】データが示す「女性・高齢者の労…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 4
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 5
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の…
  • 6
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 7
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 8
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 9
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 10
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中