ニュース速報

ビジネス

NY市場サマリー(30日)株式下落、S&P上期は1970年以来の下落率 ユーロ上昇

2022年07月01日(金)07時08分

[30日 ロイター] -

<為替> ユーロが上昇し、対ドルで付けていた2週間ぶり安値から回復した。朝方発表された5月の米個人消費支出(PCE)が予想を下回る伸びにとどまったことが材料視された。また、欧州中央銀行(ECB)がどの程度積極的に利上げを進めるかどうかを見極めようと、7月1日に発表される6月のユーロ圏消費者物価指数が注目されている。

終盤の取引で、主要6通貨に対するドル指数は0.305%安の104.720。

ユーロ/ドルは0.33%高の1.0473ドル。

日米金融政策差が意識される中、ドル/円は135.59円と、24年ぶり高値を若干下回る水準で推移した。円は1─6月に対ドルで15%下落し、上期としては2013年以来大幅な落ち込みとなった。

暗号資産(仮想通貨)のビットコインは6.28%安の1万8922.55ドルと、2万ドルを割り込んだ。米証券取引委員会(SEC)が、世界最大手級のデジタル資産運用会社グレースケールが申請したビットコインの現物価格に連動する上場投資信託(ETF)の上場計画を却下したことが材料視された。

NY外為市場:[USD/J]

<債券> 米債利回りが3日連続で低下した。朝方発表された米個人消費支出(PCE)統計はインフレの高止まりを示唆し、米連邦準備理事会(FRB)が積極的な引き締めによって景気を必要以上に減速させる可能性があるという懸念が続いた。

5月のPCEは前月より0.2%増加したものの、増加率は過去5カ月で最小となり、予想の0.4%も下回った。しかし、PCE価格指数は前月比0.6%上昇と、前月から加速。前年同月比でも6.3%上昇と、FRBの目標である2%を引き続き大幅に上回った。

逃避買いが膨らむ中、10年債利回りは10.4ベーシスポイント(bp)低下し2.989%。利回りは年初来、約150bp上昇。1─6月としては1994年上期以来の大幅な伸びとなる。

2年債利回りは11.4bp低下し2.939%。

2・10年債の利回り格差は一時3.08bpと、イールドカーブのフラット化が進んだ。終盤の取引では4.6bpだった。

米金融・債券市場:[US/BJ]

<株式> 下落して終了した。主要3指数は月間ベース、四半期ベースともにマイナスを記録。S&P総合500種の下落率は上半期としては1970年以来最大となった。

上半期の下落率はナスダック総合が過去最大、ダウ工業株30種は1962年以来最大となった。3指数は2四半期連続で下落。2四半期連続での下落はS&Pとダウが2015年以来、ナスダックが16年以来。

S&P主要11セクターでは8セクターが下落。公益事業が上げを主導する一方、エネルギーの下落率が最大だった。

ただ、エネルギーは年初来では主要セクターで唯一プラスを記録。ウクライナでの戦争を背景にした原油価格の高騰に支援された。

個別銘柄ではドラッグストア大手ウォルグリーン・ブーツ・アライアンスが7.3%安。四半期利益が76%減少した。医療用麻薬「オピオイド」を巡るフロリダ州との訴訟和解金や米国での新型コロナウイルスワクチン需要低下に伴う販売減少が響いた。

米国株式市場:[.NJP]

<金先物> 米連邦準備制度理事会(FRB)の金融引き締め政策に関心が集まる中、4営業日続落した。中心限月8月物の清算値(終値に相当)は前日比10.20ドル(0.56%)安の1オンス=1807.30ドルだった。

NY貴金属:[GOL/XJ]

<米原油先物> 景気先行き懸念がくすぶる中、四半期末に伴う持ち高調整の売りなどがかさみ、大幅続落した。米国産標準油種WTIの中心限月8月物の清算値(終値に相当)は前日比4.02ドル(3.66%)安の1バレル=105.76ドルだった。9月物は3.91ドル安の103.10ドルとなった。

NYMEXエネルギー:[CR/USJ]

ドル/円 NY終値 135.73/135.76

始値 136.36

高値 136.44

安値 135.56

ユーロ/ドル NY終値 1.0482/1.0485

始値 1.0399

高値 1.0488

安値 1.0383

米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時05分 94*02.00 3.1844%

前営業日終値 93*17.50 3.2120%

10年債(指標銘柄) 17時05分 98*25.50 3.0166%

前営業日終値 98*05.00 3.0930%

5年債(指標銘柄) 17時05分 100*30.50 3.0429%

前営業日終値 100*14.25 3.1530%

2年債(指標銘柄) 17時05分 100*02.75 2.9554%

前営業日終値 99*28.75 3.0530%

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 30775.43 -253.88 -0.82

前営業日終値 31029.31

ナスダック総合 11028.74 -149.16 -1.33

前営業日終値 11177.89

S&P総合500種 3785.38 -33.45 -0.88

前営業日終値 3818.83

COMEX金 8月限 1807.3 ‐10.2

前営業日終値 1817.5

COMEX銀 9月限 2035.2 ‐38.6

前営業日終値 2073.8

北海ブレント 8月限 114.81 ‐1.45

前営業日終値 116.26

米WTI先物 8月限 105.76 ‐4.02

前営業日終値 109.78

CRB商品指数 291.1476 ‐8.1952

前営業日終値 299.3428

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

中国主席「中米はパートナーであるべき」、米国務長官

ビジネス

円安、物価上昇通じて賃金に波及するリスクに警戒感=

ビジネス

ユーロ圏銀行融資、3月も低調 家計向けは10年ぶり

ビジネス

英アングロ、BHPの買収提案拒否 「事業価値を過小
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された米女優、「過激衣装」写真での切り返しに称賛集まる

  • 3

    中国の最新鋭ステルス爆撃機H20は「恐れるに足らず」──米国防総省

  • 4

    今だからこそ観るべき? インバウンドで増えるK-POP…

  • 5

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 6

    未婚中高年男性の死亡率は、既婚男性の2.8倍も高い

  • 7

    「鳥山明ワールド」は永遠に...世界を魅了した漫画家…

  • 8

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 9

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 10

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 10

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 4

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 7

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこ…

  • 8

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 9

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中