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米国株式市場=反発、オミクロン株巡る懸念後退

2021年12月07日(火)07時00分

米国株式市場は反発して取引を終えた。2019年9月撮影(2021年 ロイター/Brendan McDermid)

[6日 ロイター] - 米国株式市場は反発して取引を終えた。新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」を巡る当局者の前向きなコメントを好感し、景気に敏感な銘柄や旅行関連株を中心に買いが入った。

主要株価3指数ではダウ工業株30種の上昇率が最大となった。業種別ではエネルギーや工業などの上昇が目立った一方、ワクチンメーカーの値下がりでヘルスケアの伸びは抑えられた。

米国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長は5日、オミクロン株について、さらなる研究が必要としながらも「現時点で重症化の度合いはそれほど高くないようだ」と述べた。

ベーカー・アベニュー・アセット・マネジメントのチーフ投資ストラテジスト、キング・リップ氏は、オミクロン株に関する投資家の懸念が後退したと指摘。中国人民銀行(中央銀行)が銀行の預金準備率(RRR)を引き下げると発表したことも支援材料になったと述べた。

S&P500バリュー(割安)指数が1.5%高と、グロース(成長)指数(0.9%高)をアウトパフォームした。

景気に敏感なダウ輸送株20種は2.3%高。小型株で構成するラッセル2000指数も2%上昇した。

ユナイテッド航空が8.3%高など、航空関連が工業株の上昇を主導。S&P航空指数は5.5%高となった。

このほか旅行関連ではノルウェージャン・クルーズ・ライン・ホールディングスが9.5%、エアビーアンドビーが8.5%、それぞれ上昇した。

一方、ワクチンメーカーは値下がりが目立ち、モデルナは13.5%安、ファイザーは5%安。オミクロン株に対応するワクチンの開発には数カ月かかるとの見方が重しとなった。

半導体大手エヌビディアも2%下落。英半導体設計会社アーム買収計画に関する規制当局の調査を巡り懸念が出ている。

百貨店のコールズは5.4%高。株価低迷への対応策として、ヘッジファンドのエンジン・キャピタルが身売りもしくは電子商取引部門の分離を検討するよう求めていることを明らかにした。

ニューヨーク証券取引所では、値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を2.82対1の比率で上回った。ナスダックでも1.71対1で値上がり銘柄数が多かった。

米取引所の合算出来高は119億6000万株。直近20営業日の平均は115億5000万株。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 35227.03 +646.95 +1.87 34633.43 35356.75 34633.43

前営業日終値 34580.08

ナスダック総合 15225.15 +139.68 +0.93 15117.63 15281.99 14931.61

前営業日終値 15085.47

S&P総合500種 4591.67 +53.24 +1.17 4548.37 4612.60 4540.51

前営業日終値 4538.43

ダウ輸送株20種 16327.63 +360.39 +2.26

ダウ公共株15種 927.09 +13.06 +1.43

フィラデルフィア半導体 3800.07 -4.46 -0.12

VIX指数 27.18 -3.49 -11.38

S&P一般消費財 1592.34 +17.60 +1.12

S&P素材 541.90 +7.89 +1.48

S&P工業 876.33 +14.12 +1.64

S&P主要消費財 756.77 +11.92 +1.60

S&P金融 640.08 +8.88 +1.41

S&P不動産 302.66 +4.12 +1.38

S&Pエネルギー 421.64 +6.36 +1.53

S&Pヘルスケア 1525.25 +7.82 +0.52

S&P通信サービス 262.45 +3.80 +1.47

S&P情報技術 2923.90 +28.17 +0.97

S&P公益事業 345.83 +5.22 +1.53

NYSE出来高 11.23億株

シカゴ日経先物12月限 ドル建て 28105 + 255 大阪比

シカゴ日経先物12月限 円建て 28095 + 245 大阪比

ロイター
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