ニュース速報

ビジネス

米大統領、G20でエネルギー価格や供給網問題に焦点=補佐官

2021年10月27日(水)10時23分

米国のサリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)は26日、バイデン大統領は今週から始まる欧州訪問で、エネルギー価格、イランの核問題、供給網問題のほか、国際的な法人税の最低税率に焦点を当てると述べた。写真はサリバン氏(2021年 ロイター/Jonathan Ernst)

[ワシントン 26日 ロイター] - 米国のサリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)は26日、バイデン大統領は今週から始まる欧州訪問で、エネルギー価格、イランの核問題、供給網問題のほか、国際的な法人税の最低税率に焦点を当てると述べた。

バイデン大統領は、ローマで30─31日に開催される20カ国・地域(G20)首脳会議のほか、グラスゴーで開催される国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)に出席。28日にイタリアに向けて出発する。

サリバン補佐官は、中国の習近平国家主席とロシアのプーチン大統領が対面形式で出席しないことに言及。「米国と欧州はG20首脳会議とCOP26の双方に対面形式で参加し、団結して議題を推進する」とし、「(バイデン大統領は)供給網やエネルギー価格などの問題に焦点を当てる」と述べた。

今回の欧州訪問はバイデン氏にとって大統領就任後2回目の外遊となる。

バイデン氏は29日にはバチカンでローマ教皇フランシスコと会談する予定。サリバン氏によると、会談では気候や移民、所得格差に関する問題が議題になる。

バイデン氏はその後、イタリアの指導者らと会談を開く。このほか、フランスのマクロン大統領とも会談し、安全保障に関する米英豪の新たな枠組みを巡り悪化した関係の修復を目指す。

ホワイトハウスはバイデン氏の予定について、これ以上の2者会談を確認しなかったが、このほかにも計画されていることを示唆した。

バイデン氏はCOP26では、2030年までに温室効果ガスの排出量を05年比で50─52%削減するという米国の目標を強調し、他国にも一段の対策を促す見通しだ。

ただ、看板政策の一つである気候変動対策関連法案を巡り米議会で膠着状態が続いていることで、この取り組みの効果は薄れる可能性がある。

サリバン氏は、米国の同盟国は困難な法案を可決するための民主的なプロセスを熟知していると指摘。「今週中に合意が得られるか、交渉が続くかにかかわらず、大統領の取り組みには大きなエネルギーと熱意が生じるだろう」と述べた。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

岸田首相、「グローバルサウスと連携」 外遊の成果強

ビジネス

アングル:閑古鳥鳴く香港の商店、観光客減と本土への

ビジネス

アングル:中国減速、高級大手は内製化 岐路に立つイ

ワールド

米、原発燃料で「脱ロシア依存」 国内生産体制整備へ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    外国人労働者がいないと経済が回らないのだが...... 今も厳しい差別、雇用許可制20年目の韓国

  • 2

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受ける瞬間の映像...クラスター弾炸裂で「逃げ場なし」の恐怖

  • 3

    翼が生えた「天使」のような形に、トゲだらけの体表...奇妙な姿の超希少カスザメを発見、100年ぶり研究再開

  • 4

    こ、この顔は...コートニー・カーダシアンの息子、元…

  • 5

    ウクライナがモスクワの空港で「放火」工作を実行す…

  • 6

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる…

  • 7

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 8

    単独取材:岸田首相、本誌に語ったGDP「4位転落」日…

  • 9

    屋外に集合したロシア兵たちを「狙い撃ち」...HIMARS…

  • 10

    テイラー・スウィフトの大胆「肌見せ」ドレス写真...…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる4択クイズ

  • 3

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドローンを「空対空ミサイルで撃墜」の瞬間映像が拡散

  • 4

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 5

    「2枚の衛星画像」が伝える、ドローン攻撃を受けたロ…

  • 6

    屋外に集合したロシア兵たちを「狙い撃ち」...HIMARS…

  • 7

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 8

    AIパイロットvs人間パイロット...F-16戦闘機で行われ…

  • 9

    ロシアの大規模ウクライナ空爆にNATO軍戦闘機が一斉…

  • 10

    メーガン妃の「限定いちごジャム」を贈られた「問題…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 6

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 7

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 8

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 9

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体…

  • 10

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中