ニュース速報

ビジネス

ABNアムロ、第1四半期は赤字 マネロンの罰金と金利収入減で

2021年05月12日(水)19時06分

[アムステルダム 12日 ロイター] - オランダの銀行ABNアムロが12日発表した第1・四半期決算は、最終損益が5400万ユーロ(6600万ドル)の赤字となった。マネーロンダリング(資金洗浄)を巡る巨額の罰金が響いた。

純損失は同行がまとめたアナリスト予想にほぼ一致した。前年同期は新型コロナウイルス危機の影響で3億9500万ユーロの赤字を計上した。

ABNは先月、同行の口座を介したマネーロンダリングの監視体制不備に関してオランダ検察当局の調査を受けていた問題で、4億8000万ユーロの和解金を支払うことで合意していた。

また、純金利収入が前年同期比11%減の13億6000万ユーロとなり、予想以上に落ち込んだ。低金利で利ざやが圧迫されたほか、昨年に貿易・コモディティー金融を終了すると決定したのを受け、企業向け融資が縮小した。2020年通年の金利収入は9%減だった。

これを受け、ABNアムロ株は序盤の取引で7%以上値を下げた。ただ、依然として1年前の水準を70%上回っている。

シティグループのアナリストはノートで「純金利収入のトレンドは厳しいままだ」と指摘した。

一方、オランダの住宅市場が活況となる中、ABNの新規住宅ローンのシェアが改善したほか、過去に計上した貸倒引当金のうち7700万ユーロを戻し入れた。

ロバート・スワーク最高経営責任者(CEO)は、金利収入が減少しコストが上昇したものの、直近の数四半期に沿った形で業績が推移したとコメント。「オランダ経済はコロナ危機に比較的うまく耐えている」として、年内のロックダウン(封鎖措置)緩和による力強い景気回復を予想していると述べた。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

原油先物は続落、供給過剰への懸念広がる

ビジネス

来年末のS&P500、現行水準から10%上昇へ=B

ビジネス

キオクシアHD株、ベインキャピタル系が一部売却 保

ビジネス

前場の日経平均は続伸、AI関連株などが押し上げ T
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    大気質指数200超え!テヘランのスモッグは「殺人レベル」、最悪の環境危機の原因とは?
  • 2
    トランプ支持率がさらに低迷、保守地盤でも民主党が猛追
  • 3
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇気」
  • 4
    若者から中高年まで ── 韓国を襲う「自殺の連鎖」が止…
  • 5
    コンセントが足りない!...パナソニックが「四隅配置…
  • 6
    海底ケーブルを守れ──NATOが導入する新型水中ドロー…
  • 7
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙す…
  • 8
    「世界一幸せな国」フィンランドの今...ノキアの携帯…
  • 9
    22歳女教師、13歳の生徒に「わいせつコンテンツ」送…
  • 10
    もう無茶苦茶...トランプ政権下で行われた「シャーロ…
  • 1
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで墜落事故、浮き彫りになるインド空軍の課題
  • 2
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙すぎた...「心配すべき?」と母親がネットで相談
  • 3
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファール勢ぞろい ウクライナ空軍は戦闘機の「見本市」状態
  • 4
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体…
  • 5
    【クイズ】次のうち、マウスウォッシュと同じ効果の…
  • 6
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 7
    128人死亡、200人以上行方不明...香港最悪の火災現場…
  • 8
    【寝耳に水】ヘンリー王子&メーガン妃が「大焦り」…
  • 9
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 10
    【クイズ】世界遺産が「最も多い国」はどこ?
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 4
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 7
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 8
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 9
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中