ニュース速報

ビジネス

米財務長官、法人増税計画を発表 化石業界の優遇も停止へ

2021年04月08日(木)07時35分

[ワシントン 7日 ロイター] - イエレン米財務長官は7日、バイデン大統領が提案したインフラ投資計画の財源となる法人増税の詳細を説明した。課税逃れを阻止することで今後15年間で2兆5000億ドルの追加税収を目指す。

イエレン氏の法人増税計画では、米国は国際的な最低税率を21%に設定するように主要経済国と交渉するほか、米国の大企業を念頭に「計上された」利益に最低15%を課税する。多くの大手企業が連邦税をゼロに引き下げるために複雑な戦略を駆使している。

イエレン氏は、2017年に共和党が法人税率を35%から21%に引き下げた後も税制改革が目指していた企業投資拡大は具現化しなかったと指摘。「米国の税収は既に、この世代で最も低い水準にある。減り続ける中で、道路や橋、ブロードバンド、研究開発に投じる資金が減る」と語った。

経済協力開発機構(OECD)によると、トランプ政権による減税で国内総生産(GDP)比の米法人税額は長期的な平均値である2%から1%に低下し、OECD加盟37カ国の平均3%を下回っている。

財務省はまた、化石燃料業界への一連の税控除を止める。これにより向こう10年間で税収が350億ドル増えるという。電気自動車や省エネの家電製品などのクリーンエネルギーに対する優遇税制に替えると述べた。

17年の税制改革で「米国外軽課税無形資産所得(GILTI)合算課税」の税率が10.5%となったが、財務省はこれを21%に引き上げる。国別に適用するという。

租税回避地で利益を上げることを阻止するための最低10%の課税も21%に引き上げる。

バイデン大統領はアマゾン・ドット・コムなどの大手企業がここ数年、法人税を1セントも払っていないことを厳しく批判してきた。財務省は、株主に報告する会計上の収入を基に最低15%の税金を課し、大手企業からの収税を目指す。同省の試算によると、約45社の企業からの年間納税額が平均3億ドル増え、税収が135億ドル増加するという。

*内容を追加しました

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

FRB、金利据え置きで大方一致 方向性に見解の相違

ビジネス

シュナーベルECB理事「早期退任ない」、27年まで

ワールド

米民主一部議員、一般教書演説ボイコットへ 党派の亀

ワールド

ゼレンスキー氏、和平協議に不満 月内に次回協議の意
MAGAZINE
特集:ウクライナ戦争4年 苦境のロシア
特集:ウクライナ戦争4年 苦境のロシア
2026年2月24日号(2/17発売)

帰還兵の暴力、ドローンの攻撃、止まらないインフレ。国民は疲弊しプーチンの足元も揺らぐ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ポーランドが「核武装」に意欲、NATO諸国も米国の核の傘を信用できず
  • 2
    完全に「ホクロ」かと...医師も見逃した「皮膚がん」の写真がSNSで話題に、見分け方「ABCDEルール」とは?
  • 3
    ウクライナ戦争が180度変えた「軍事戦略」の在り方...勝利のカギは「精密大量攻撃」に
  • 4
    生き返ったワグネルの「影」、NATO内部に浸透か
  • 5
    「ヒンメルならそうした」...コスプレイヤーが消火活…
  • 6
    川崎が「次世代都市モデルの世界的ベンチマーク」に─…
  • 7
    なぜ「あと1レップ」が筋肉を壊すのか...「高速パワ…
  • 8
    【銘柄】マイクロソフトの株価が暴落...「AI懸念」で…
  • 9
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 10
    アフガニスタンで「対中テロ」拡大...一帯一路が直面…
  • 1
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    「罠に嵌められた」と主張するが...欧州で次々と摘発される中国のスパイ、今度はギリシャで御用
  • 4
    【銘柄】マイクロソフトの株価が暴落...「AI懸念」で…
  • 5
    「ヒンメルならそうした」...コスプレイヤーが消火活…
  • 6
    なぜ「あと1レップ」が筋肉を壊すのか...「高速パワ…
  • 7
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 8
    「目のやり場に困る...」アカデミー会場を席巻したス…
  • 9
    オートミール中心の食事がメタボ解消の特効薬に
  • 10
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 6
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 7
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 8
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    「罠に嵌められた」と主張するが...欧州で次々と摘発…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中