ニュース速報

ビジネス

英企業、11月のロックダウンが大きな痛手に=商工会議所調査

2021年01月06日(水)09時04分

 1月5日、英商工会議所(BCC)は、昨年11月にイングランドで実施された4週間のロックダウン(都市封鎖)の影響に関する調査をまとめた。ロンドンで2020年11月撮影(2021年 ロイター/Simon Dawson)

[ロンドン 5日 ロイター] - 英商工会議所(BCC)は、昨年11月にイングランドで実施された4週間のロックダウン(都市封鎖)の影響に関する調査をまとめた。これによると、6000社余りの企業の半数近くが売上高減少と回答、規制の影響を直接受けない業種も含まれた。

ジョンソン英首相は4日、新型コロナウイルス感染の急拡大に対処するため、イングランドなどで厳格なロックダウンを導入すると発表しており、英経済の先行き不透明感が増している。

最初のロックダウンが導入された昨年3月と4月に国内総生産(GDP)は25%減少と、過去最大の落ち込みを記録。大半のエコノミストは、在宅勤務が定着したため、11月のロックダウン再導入による影響は昨年春に比べてかなり小さいとみていたが、実際は企業にとって大きな痛手だったことが調査で明らかになった。

BCCのアダム・マーシャル事務局長は「新たな大規模ロックダウンの発表は、多くの企業の苦境を悪化させる」と述べ、政府の支援策は不十分だと批判した。

スナク財務相は5日、46億ポンド(63億ドル)の追加補助金を打ち出したが、BCCはこれだけでは本来なら健全な企業が破綻するのを防ぐことはできないとした。

今回のロックダウンは、イングランド全域で必需品以外を扱う商店が閉鎖されるなど、11月よりも厳格な内容。

BCCが11月2─26日に実施した調査によると、パブやレストランがテイクアウト以外の営業を禁止されたため、接客業の79%が売上高が減少したと回答。

運輸・物流業の53%とマーケティング企業の44%も、顧客が緊急性のない支出を抑えたため、売上高が減少した。

BCCは「閉鎖を強いられていない企業も、サプライチェーン上流でのキャッシュフロー危機の影響を受けている」と指摘した。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

ヤゲオ、芝浦電子へのTOB価格を7130円に再引き

ワールド

北朝鮮、韓国が軍事境界線付近で警告射撃を行ったと批

ワールド

インテル、米政府による10%株式取得に合意=トラン

ワールド

焦点:中国、社会保険料の回避が違法に 雇用と中小企
MAGAZINE
特集:台湾有事 そのとき世界は、日本は
特集:台湾有事 そのとき世界は、日本は
2025年8月26日号(8/19発売)

中国の圧力とアメリカの「変心」に危機感。東アジア最大のリスクを考える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 2
    「このクマ、絶対爆笑してる」水槽の前に立つ女の子、ホッキョクグマが取った「まさかの行動」にSNS大爆笑
  • 3
    3本足の「親友」を優しく見守る姿が泣ける!ラブラドール2匹の深い絆
  • 4
    中国で「妊娠ロボット」発売か――妊娠期間も含め「自…
  • 5
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 6
    「死ぬほど怖い」「気づかず飛び込んでたら...」家の…
  • 7
    一体なぜ? 66年前に死んだ「兄の遺体」が南極大陸で…
  • 8
    これぞ「天才の発想」...スーツケース片手に長い階段…
  • 9
    海上ヴィラで撮影中、スマホが夜の海に落下...女性が…
  • 10
    なぜ筋トレは「自重トレーニング」一択なのか?...筋…
  • 1
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 2
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに感染、最悪の場合死亡も
  • 3
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人」だった...母親によるビフォーアフター画像にSNS驚愕
  • 4
    「死ぬほど怖い」「気づかず飛び込んでたら...」家の…
  • 5
    頭部から「黒い触手のような角」が生えたウサギ、コ…
  • 6
    中国で「妊娠ロボット」発売か――妊娠期間も含め「自…
  • 7
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...…
  • 8
    20代で「統合失調症」と診断された女性...「自分は精…
  • 9
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大…
  • 10
    【クイズ】次のうち、「海軍の規模」で世界トップ5に…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 3
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 4
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 5
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を…
  • 6
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅…
  • 7
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 8
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果…
  • 9
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 10
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中