ニュース速報

ビジネス

ANA、公募増資を来週にも決議へ 2000億円規模を想定=関係筋

2020年11月21日(土)00時46分

 11月21日 ANAホールディングスは公募増資で資金調達する方向で最終調整に入った。2000億円規模を想定しており、来週にも開く取締役会で決議する。写真は10月27日、東京の羽田空港で撮影(2020年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[東京 21日 ロイター] - ANAホールディングス<9202.T>は、公募増資で資金調達する方向で最終調整に入った。2000億円規模を想定しており、来週にも開く取締役会で決議する。複数の関係筋が20日、明らかにした。新型コロナウイルス感染拡大の長期化を見据え、手厚い財務基盤を整えるとともに、事業多角化の一部に充てる。

関係筋によると、ANAはジョイント・グローバル・コーディネーターに野村証券<8604.T>やゴールドマン・サックスなど複数社を選定した。

4─9月期に1884億円の最終赤字に陥ったANAの自己資本比率は、3月末の41.4%から9月末に32.3%まで低下。さらに2021年3月通期は5100億円の最終赤字を見込む。10月に取引先金融機関との間で、調達額の半分を格付け上、資本に組み入れることができる4000億円の劣後ローン契約を結んだが、普通株による増資で財務基盤をさらに強化し、不測の事態に万全を期す。

現時点でANAのコメントは得られていない。

航空業界は、国際線を中心に旅客需要の回復が当面見込めず、依然厳しい状況にある。足もとでは、新型コロナの新規感染者が拡大しており、人の移動がいっそう鈍ることも予想される。

競合の日本航空<9201.T>も18日、公募増資で最大1826億円を調達することを発表した。

日本経済新聞は9月下旬、ANAが2000億円の公募増資を検討していることが明らかになったと報じていた。

(梅川崇、白木真紀 編集:久保信博※)

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ベトナム国会議長、「違反行為」で辞任 国家主席解任

ビジネス

ANAHD、今期18%の営業減益予想 売上高は過去

ワールド

中国主席「中米はパートナーであるべき」、米国務長官

ビジネス

中国、自動車下取りに補助金 需要喚起へ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された米女優、「過激衣装」写真での切り返しに称賛集まる

  • 3

    中国の最新鋭ステルス爆撃機H20は「恐れるに足らず」──米国防総省

  • 4

    今だからこそ観るべき? インバウンドで増えるK-POP…

  • 5

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 6

    未婚中高年男性の死亡率は、既婚男性の2.8倍も高い

  • 7

    「鳥山明ワールド」は永遠に...世界を魅了した漫画家…

  • 8

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 9

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 10

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 10

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 4

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 7

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこ…

  • 8

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 9

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中