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幅広い年限でバランス取れた増額望ましいとの声=財務省・国債会合
[東京 2日 ロイター] - 財務省は2日、国債市場特別参加者(プライマリー・ディーラー)会合と国債投資家懇談会を開き、2020年度補正予算の編成を見据えて国債の追加発行のあり方を議論した。財務省幹部によると、出席者から「幅広い年限でバランスの取れた増額が望ましい」との意見が出された。超長期債の増額幅は抑制的にしてTB(割引短期国債)で大きく増発するのが望ましいとの声が目立った。リーマン危機後、2009年4月の増発規模16.9兆円なら市場吸収が可能との指摘も多かったという。
マーケットのニーズを踏まえ、財務省は補正予算や財政投融資計画の修正規模をにらみながら国債増発の具体的な規模を最終的に決める。
参加者から出された1回の入札当たりの具体的な増発希望額では、TBが最も多く5000億円ー6000億円程度。TBは1年物に加え、6カ月物も発行すべきだとの声が多かった。「合計10兆円―12兆円を出しても、担保ニーズや足元の順調な入札を踏まえれば吸収可能」との意見が出された。
このほか、30年債と20年債が各1000億円程度、10年債が2000億円程度、5年債が1000億―2000億円程度、2年債が3000億円ー4000億円。5年債については、全年限の中でコアな最終投資家が不在のため、慎重な見方が目立った。
40年債は今年度から1回当たりの発行規模が1000億円上乗せされたことから、「今回は増発の対象から外すべきだ」との声が出た。
増発の開始時期は7月を希望する声が出ていたという。
*内容を追加しました。
(和田崇彦)