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欧米の大手金融機関、新型コロナ対策を強化 隔離措置や在宅勤務
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、欧米の大手金融機関が新型コロナウイルス対策を強化している。ロンドンで2018年7月撮影(2020年 ロイター/Toby Melville)
[フランクフルト/マドリード/ロンドン 10日 ロイター] - 欧米の大手金融機関が新型コロナウイルス対策を強化している。
英銀大手バークレイズ
金融機関は(1)感染者に接触したスタッフに対する14日間の自主隔離措置(2)在宅勤務や別の拠点での勤務など業務の分割(3)オフィスの消毒作業──などを進めている。
バークレイズは10日、ニューヨーク市ミッドタウン・マンハッタンのトレーディングフロアで働く従業員1人が新型ウイルスに陽性反応を示したことを明らかにし、感染者と接触したスタッフに対し自主隔離を要請した。ロイターが入手した社内文書で明らかになった。
米金融大手モルガン・スタンレー
ブラックロックでも、ニューヨークの東52番街にあるオフィスに勤務する従業員1人が新型ウイルスに感染した。同社は消毒作業を行い、この従業員に接触したスタッフに14日間の在宅勤務を命じた。
ブラックロックは事業を継続するためのプランを実行に移している。感染の拡大を防ぐため、在宅勤務とオフィス勤務を交互に行うといった対策を導入している。
関係筋によると、シティグループ
アナリストは、こうした一連の対策について、市場の円滑な機能を脅かすリスクがあると指摘。
JPモルガンの債券ストラテジストは10日付のリポートで「一部の大手ディーラーがスタッフの分離や大規模な自宅勤務を発表している。市場はほぼ間違いなく2001年以降で最大のオペレーションリスクに見舞われるだろう」と述べた。
<欧州大手銀も新型コロナ対策拡大>
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、欧州銀行大手にも、緊急措置が広がっている。一方、欧州連合(EU)の銀行監督当局は域内銀行の事業継続性の確保に焦点を当てているとし、必要な対策について連絡を取り合っているとした。
ドイツ銀行
プライベートエクイティ(PE)企業KKR
英資産運用会社スタンダード・ライフ・アバディーン
英銀大手ロイズ・バンキング・グループ
英金融大手HSBC
また英銀大手ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)
ロイズとバークレイズ
EUの銀行監督機関である欧州銀行監督機構(EBA)の広報担当は10日、「目下の焦点は銀行の緊急時対応策と事業の継続性を確保する能力」とし、「新型ウイルスの動向と必要な措置について話し合うためにメンバーと緊密に連絡を取り合っている」とした。
*内容を追加して再送します。