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ドル横ばい、リスク選好度改善で新興国通貨上昇=NY市場

2018年10月17日(水)07時22分

 10月16日、ニューヨーク外為市場では、米株価上昇を受けリスク選好度が回復したことで、ドル指数がほぼ横ばいで推移するなか、新興国通貨が上昇した。写真は8月撮影(2018年 ロイター/Marcos Brindicci)

[ニューヨーク 16日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、米株価上昇を受けリスク選好度が回復したことで、ドル指数がほぼ横ばいで推移するなか、新興国通貨が上昇した。

好調な企業決算などを反映し、米株式市場の主要3指数はそろって大きく上昇。TD証券(トロント)の外為戦略部門北米担当責任者、マーク・マコーミック氏は「『リスクオン』相場入りしたように見える」とし、世界的に株価は再び上向いており、前週に見られたパニックは収まった」としている。

前週は米10年債利回りが3.26%と7年ぶりの水準に上昇し、ドル支援要因となっていた。同利回りは現在は3.16%近辺で落ち着いている。

リスク選好度の改善で円やスイスフランなどの安全通貨に対する需要も減退。ウエルズ・ファーゴ(ニューヨーク)の外為ストラテジスト、エリック・ネルソン氏は「今日はマイナスのニュースがなかったという点でこれまでと異なる」とし、こうしたなか「リスクに敏感な新興国通貨がアウトパフォームする一方、安全通貨の円とスイスフランが軟調となっている」と述べた。

今週は、サウジアラビアの反政府記者ジャマル・カショギ氏の失踪を巡り米国とサウジの間で緊張が高まっていることが市場の重しとなっている。ポンペオ米国務長官はこの日、サウジアラビアのサルマン国王の息子ムハンマド・ビン・サルマン皇太子と会談し、カショギ氏の失踪について徹底調査が重要との見解で一致した。

連邦準備理事会(FRB)は17日に9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨を公表。FRBがあと何回利上げを行うのか手掛かりを得ようと注目されている。

CMEフェドウオッチによると、金利先物市場が織り込む12月の利上げの確率は77%となっている。

この日発表の米経済指標では9月の鉱工業生産指数が0.3%上昇。4カ月連続での上昇となった。

ドル/円 NY終値 112.25/112.26

始値 112.00

高値 112.33

安値 112.00

ユーロ/ドル NY終値 1.1573/1.1576

始値 1.1576

高値 1.1621

安値 1.1571

*カテゴリーを修正して再送します。

(表はロイターデータに基づいています)

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