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JOLEDがデンソーなどから470億円調達、有機EL生産体制構築へ

2018年08月23日(木)13時47分

 8月23日、有機ELディスプレイの開発を手掛けるJOLED(ジェイオーレッド、東京都千代田区)は、デンソーなどを引受先とする第3者割当増資により、総額470億円を調達したと発表した。写真はデンソーの工場。中国・広東省で2010年6月撮影(2018年 ロイター/Tyrone Siu)

[東京 23日 ロイター] - 有機ELディスプレイの開発を手掛けるJOLED(ジェイオーレッド、東京都千代田区)は23日、デンソー<6902.T>などを引受先とする第3者割当増資により、総額470億円を調達したと発表した。2020年の有機EL量産開始に向け、生産体制の構築を加速させる。

引受先の内訳はデンソーが300億円、豊田通商<8015.T>が100億円、住友化学<4005.T>が50億円、SCREENファインテックソリューションズが20億円。デンソーとは車載向けディスプレイの開発で協力するほか、豊田通商には販売面の協力を仰ぐ。住友化学とは材料開発での協力体制を強化する。

JOLEDは同時に、パナソニックプロダクションエンジニアリングとSCREENファインテックソリューションズの2社と、印刷方式による大型有機ELディスプレイ製造のための印刷設備の販売・サービスに関して業務提携した。3社が連携することで、印刷方式の普及を目指す。

JOLEDは、有機ELディスプレイパネルの量産開発加速・早期事業化を目的としてソニー<6758.T>、パナソニック<6752.T>の有機ELディスプレイパネル開発部門を統合し、2015年1月5日に発足。世界で初めて印刷方式による有機ELディスプレイの製品化を実現した。

<デンソーは車載向け有機EL加速>

今回の引き受けでJOLED発行株の19.7%を保有する第3位の株主となったデンソーは、車載向け有機ELディスプレイの開発、量産化を加速させる。

これまで、メーターやカーナビゲーションシステム、ヘッドアップディスプレイなど車載向け機器には主にTFT液晶ディスプレイを用いてきたが、有機ELディスプレイはTFT液晶ディスプレイに比べて高画質で発色がよく、薄型・軽量で曲面化が容易なため、今後は有機ELディスプレイの開発を急ぐ。

*内容を追加しました。

(清水律子 志田義寧)

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