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株式市場、世界の中で米国に資金が集中=BAML
8月10日、バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチ(BAML)は、過去1週間で株式市場への資金流入は50億ドルにとどまり、米国株にほとんどが集まったことを明らかにした。NY証券取引所で7月撮影(2018年 ロイター/Lucas Jackson)
[ロンドン 10日 ロイター] - バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチ(BAML)は10日、過去1週間で株式市場への資金流入は50億ドルにとどまり、米国株にほとんどが集まったことを明らかにした。世界全体の株式市場については「猛烈な強気相場から落ち着いた強気相場」に移行したとの見方を示した。
BAMLは、欧米やアジアの各国では保護貿易主義が台頭しつつある上、財政出動による景気刺激策や富の再配分が行われていると指摘。こうした動きを「大衆迎合的緩和(PE)」と名付けた。だが「PEは量的金融緩和(QE)と比べ、資産価格を押し上げる効果が遥かに小さい」と付け加えた。
世界の株式相場は1月に記録した高値から5%下落。米国以外の株式相場は貿易戦争を巡る不安や、経済成長と企業収益がピークを過ぎたのではないかとの懸念により伸び悩んでいる。
BAMLは、米国以外では経済指標から企業利益の鈍化が読み取れるため、第3・四半期に株式相場が上昇するのは「ほぼ米国のみ」と予想した。
米国のファンドは46億ドルの買い越しだった一方、新興国と欧州のファンドはいずれも6億ドルの売り越しだった。欧州のファンドは22週連続で売り越しとなった。
全体では、パッシブ運用の投資家は株式ファンドを107億ドル買い越したが、ミューチュアルファンドは57億ドル売り越した。
投資家は過去1週間で債券も50億ドル買い越した。そのうち金融は10億ドル、社債は30億ドルだった。新興国の債券ファンドは5億ドルの流出となった。