ニュース速報

ビジネス

機械受注は3四半期連続増、見通しも大幅増 設備投資に期待感

2018年05月17日(木)11時56分

  5月17日、内閣府が発表した3月機械受注統計によると、1―3月期の受注額が前期比3.3%増と3四半期連続の増加となった。4─6月期見通しも同7.1%増と高い伸びとなっている。写真は2010年1月に川崎の工場で撮影(2018年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 17日 ロイター] - 内閣府が17日に発表した3月機械受注統計によると、1―3月期の受注額が前期比3.3%増と3四半期連続の増加となった。4─6月期見通しも同7.1%増と高い伸びとなっている。人手不足対応やIT化により機械受注には追い風が吹いており、設備投資の回復期待が強まっている。

3月単月の機械受注額(船舶・電力を除いた民需)は、前月比3.9%減の8566億円と、前年比では2.4%減だった。1、2月の伸びの反動が出た。

製造業は前月比17.5%減、非製造業は同2.2%増となった。外需は同7.2%減だった。

1─3月機械受注は前期比3.3%増で、3四半期連続の増加となった。期初に発表された内閣府の見通しは前期比マイナスだったが、結果はプラスで着地した。

特に製造業からの受注が見通しより強めとなった。電機や造船業、化学工業からの受注が伸び、製造業は4四半期連続増加となり、機械受注は本格回復となっている。

非製造業は17年中はほぼ横ばいの動きが続いてきたが、1─3月は同3.4%増と2四半期ぶりの増加となった。不動産や運輸業・郵便業など、人手不足に直面する業種が伸びており、人手不足に対応した省力化投資を進めているとみられる。

4─6月の機械受注見通しは前期比7.1%増と高めの伸びとなった。3月日銀短観などでも18年度設備投資計画はやや強めのスタートとなっており、「設備投資の回復は続く勢いがあり、当面、日本経済の牽引役となりそうだ」(大和証券)と期待感を示す調査機関もある。

ただ一方で「トランプ政権の保護主義的な政策には警戒が必要であるほか、地政学的リスクへの警戒感が高まれば再び円高圧力が高まる可能性もあるなど、先行き慎重に見極める必要がある」(農林中金総研)といった指摘もある。

*内容を追加しました。

(中川泉 )

ロイター
Copyright (C) 2018 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米中関係の「マイナス要因」なお蓄積と中国外相、米国

ビジネス

デンソーの今期営業益予想87%増、政策保有株は全株

ワールド

トランプ氏、大学生のガザ攻撃反対は「とてつもないヘ

ビジネス

米メルク、通期業績予想を上方修正 抗がん剤キイト
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された米女優、「過激衣装」写真での切り返しに称賛集まる

  • 3

    中国の最新鋭ステルス爆撃機H20は「恐れるに足らず」──米国防総省

  • 4

    今だからこそ観るべき? インバウンドで増えるK-POP…

  • 5

    未婚中高年男性の死亡率は、既婚男性の2.8倍も高い

  • 6

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 7

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    「鳥山明ワールド」は永遠に...世界を魅了した漫画家…

  • 10

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 10

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 4

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこ…

  • 7

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 8

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 9

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中