ニュース速報

ビジネス

日経平均は続伸、連休前の手仕舞い売りを海外勢の買いが消化

2018年04月27日(金)16時54分

 4月27日、東京株式市場で日経平均は続伸となった。2019年3月期の大幅減益見通しを発表したファナックが急落し、機械、ハイテクなどに売りが波及したほか、大型連休を前に個人投資家などの手仕舞い売りが観測された。写真は都内で2015年6月撮影(2018年 ロイター/Issei Kato)

[東京 27日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は続伸となった。2019年3月期の大幅減益見通しを発表したファナック<6954.T>が急落し、機械、ハイテクなどに売りが波及したほか、大型連休を前に個人投資家などの手仕舞い売りが観測された。ただ、米株高や円安を支えに海外勢などの買いがこれを消化し、しっかりした値動きとなった。

TOPIXは0.29%高だった。東証1部の売買代金は3兆3144億円。セクター別では、ガラス・土石製品が上昇率トップ。不動産、石油・石炭、陸運、情報・通信などが続いた。一方、海運、銀行、ゴム製品などは下げが目立った。機械、電気機器も下げた。

日経平均は寄り付き直後、2万2500円の節目に接近したが、ファナックの急落を受けて市場心理が悪化し、上げ幅を削った。前場は日銀金融政策決定会合や南北首脳会談の結果を待つ様子見ムードが広がった。ランチタイムに発表された日銀会合の結果は金融政策の現状維持で、無難通過となった。

後場は大引けにかけ、じり高で推移。再び2万2500円の節目に接近する場面もあった。大型連休を前に様子見ムードが意識された一方、売買代金は膨らんだ。市場では「このところ海外勢のまとまった資金が入ってきているようだ。大型連休を控えて個人投資家が手仕舞いで売ったところを、海外勢が買うといった構図で、売りが消化されていたのではないか」(証券ジャパン・調査情報部長の大谷正之氏)との見方が出ていた。

個別では、京セラ<6971.T>が前日比で10%を超す上昇となった。同社は26日、2019年3月期の連結当期利益が前年比63.8%増の1340億円になるとの業績予想を発表した。想定為替レートは対ドル105円に設定している。高機能部品の需要増などが寄与する。同時に自社株買いを実施するとも発表し、好感した買いが先行した。

一方、日立建機<6305.T>は反落した。2019年3月期の連結業績(IFRS)見通しを売上高が前期比1.0%減の9500億円、営業利益が前期比10.2%減の840億円の見通しだと26日に発表した。需要が堅調で販売増を見込むが、想定為替レートを1ドル100円、1ユーロ120円と保守的に設定したことが影響した。

東証1部の騰落数は、値上がり983銘柄に対し、値下がりが1019銘柄、変わらずが81銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      22467.87 +148.26

寄り付き    22466.66

安値/高値   22357.53─22495.56

TOPIX<.TOPX>

終値       1777.23 +5.10

寄り付き     1778.56

安値/高値    1771.58─1780.38

東証出来高(万株) 188212

東証売買代金(億円) 33144.33

*表を差し替えました。

ロイター
Copyright (C) 2018 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

午後3時のドルは一時156.21円、34年ぶり高値

ビジネス

日経平均は反発、日銀現状維持で一段高 連休前に伸び

ビジネス

ANAHD、今期営業益予想18%減 コロナ支援策の

ビジネス

村田製、発行済み株式の2.33%・800億円を上限
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された米女優、「過激衣装」写真での切り返しに称賛集まる

  • 3

    中国の最新鋭ステルス爆撃機H20は「恐れるに足らず」──米国防総省

  • 4

    今だからこそ観るべき? インバウンドで増えるK-POP…

  • 5

    未婚中高年男性の死亡率は、既婚男性の2.8倍も高い

  • 6

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 7

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    「鳥山明ワールド」は永遠に...世界を魅了した漫画家…

  • 10

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 10

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 4

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 7

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこ…

  • 8

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 9

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中