ニュース速報

ビジネス

4日続伸、日米首脳会談などへの過度な警戒感が後退

2018年04月18日(水)15時39分

 4月18日、東京株式市場で日経平均は4日続伸となった。前日の欧米株高の流れを引き継ぐ形で幅広く買いが先行し、2月28日以来、1カ月半ぶりに2万2000円台を回復した。写真は都内の株価ボード前で2015年7月撮影(2018年 ロイター/Yuya Shino)

[東京 18日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は4日続伸となった。前日の欧米株高の流れを引き継ぐ形で幅広く買いが先行し、2月28日以来、1カ月半ぶりに2万2000円台を回復した。日米首脳会談の結果に対する過度な懸念が後退したほか、米朝首脳会談に向け両国のハイレベルな直接対話が行われていたことが明らかになり、投資家心理が改善した。

TOPIXは1.14%高だった。東証1部の売買代金は2兆5467億円。セクター別では石油・石炭が上昇率トップで、海運、建設、不動産などが続いた。一方、下落したのは東証33業種のうち鉱業のみだった。

日経平均は、2万2000円の節目を上抜けると、先物に売り方のショートカバーが入って、裁定買いなども誘発した。為替が1ドル107円台で堅調だったことも支えに、大引けにかけて堅調な推移が続いた。

日米首脳会談に対する過度な警戒感が後退し、無難な会談結果への期待感が意識されたほか「好調な米企業決算を受けて米株高となったことを踏まえ、日本企業も良い決算内容なら素直に買われると見て、先取りする動きもあったようだ」(証券ジャパンの調査情報部長、大谷正之氏)との声も聞かれた。

ランチタイムには、トランプ米大統領のツイッターによる「日韓は米国のTPP復帰を望んでいるが、TPPは米国にとって望ましくない」などの見解が伝わった。ただ、相場の反応は限られた。「もともとTPPから離脱しており、相場インパクトは薄い」(国内証券)との見方が聞かれた。一方、こうした大統領の発言から「(日米首脳会談が)やや厳し目の結果となるリスクもくすぶる」(別の国内証券)と読み取る向きもあった。

個別銘柄では、戸田建設<1860.T>が大幅に上昇。2018年3月期の連結当期利益予想について従来予想の198億円から254億円に引き上げたと17日に発表し好感された。生産性向上により完成工事総利益が増加することなどが寄与する。

一方、スルガ銀行<8358.T>が2割安に近い大幅下落となった。2013年2月以来、約5年2カ月ぶりの安値を付けた。シェアハウス投資に続き、中古マンション投資の融資でも不正が多いことが分かったと朝日新聞が報じたことなどから、問題の拡大を嫌気した売りが続いた。

東証1部の騰落数は、値上がり1733銘柄に対し、値下がりが286銘柄、変わらずが63銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      22158.2 +310.61

寄り付き    21929.01

安値/高値   21914.96─22194.11

TOPIX<.TOPX>

終値       1749.67 +19.69

寄り付き     1733.74

安値/高値    1733.06─1751.65

東証出来高(万株) 145861

東証売買代金(億円) 25467.03

ロイター
Copyright (C) 2018 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

ANAHD、今期18%の営業減益予想 売上高は過去

ワールド

中国主席「中米はパートナーであるべき」、米国務長官

ビジネス

中国、自動車下取りに補助金 需要喚起へ

ビジネス

円安、物価上昇通じて賃金に波及するリスクに警戒感=
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された米女優、「過激衣装」写真での切り返しに称賛集まる

  • 3

    中国の最新鋭ステルス爆撃機H20は「恐れるに足らず」──米国防総省

  • 4

    今だからこそ観るべき? インバウンドで増えるK-POP…

  • 5

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 6

    未婚中高年男性の死亡率は、既婚男性の2.8倍も高い

  • 7

    「鳥山明ワールド」は永遠に...世界を魅了した漫画家…

  • 8

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 9

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 10

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 10

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 4

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 7

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこ…

  • 8

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 9

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中