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米貿易政策が影響、為替の安定重要・動向注視=円高で菅官房長官
3月23日、菅義偉官房長官は閣議後の会見で、為替相場が円高に振れていることについて、米国の貿易政策が影響を与えているとの見方を示した。写真は首相官邸で2015年1月撮影(2018年 ロイター/Yuya Shino)
[東京 23日 ロイター] - 菅義偉官房長官は23日の閣議後会見で、為替相場が円高に振れていることについて、米国の貿易政策が影響を与えているとの見方を示した。その上で、為替の安定が重要だとし、政府として引き続き緊張感を持って動向を注視すると述べた。また、米輸入規制から日本が除外されないとしたら極めて遺憾だとして、対象見直しの働きかけを続けていくと語った。
菅長官は、米輸入規制発動により世界経済の鈍化懸念が意識されて円高となっていることについて「米規制の影響はあるだろう」としつつ、「米国経済は順調に推移している。日本経済は雇用・所得環境が改善し、経済の好循環が回り始めている。世界経済・日本経済の動向をしっかり注視し、経済運営に万全を期していく」と述べた。
米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表が22日、鉄鋼とアルミニウムの輸入制限措置についてトランプ大統領が適用除外とするとした国を明らかにしたが、日本は除外されなかった。
菅長官は「実際に日本が除外されないとしたら、極めて遺憾だ」と述べ、「ライトハイザー代表は国別除外について4月末までに議論を終えたいとしていると承知している。仮に23日の発動日までに日本が除外されないとしても、引き続き(除外対象国見直しを)働きかけていきたい」と述べた。
また中国の知的財産権侵害への制裁措置として、トランプ大統領が大規模な高関税の適用を命じる大統領令に署名した。これについて「日本は米国とこれまでも認識を共有し、さまざまな協力を行ってきた」としたうえで、「(今回の措置が)WTO協定と整合的なものになるよう期待している。引き続き米中間の事態の推移を見守っていきたい」と述べた。
*内容を追加しました。