ニュース速報

ビジネス

加RNC、ニッケル・コバルト事業の資金調達で協議

2018年01月16日(火)17時16分

[トロント 15日 ロイター] - カナダの探鉱企業RNCミネラルズ(旧ロイヤル・ニッケル)は15日、2019年のニッケル・コバルト事業の立ち上げに必要な10億ドルを確保するために、商社や採掘業者、投資家などと協議していると発表した。

RNCがS&Pグローバル・マーケット・インテリジェンスのデータを基に発表したところによると、同事業で採掘する予定のカナダ・ケベック州の鉱山の埋蔵量は硫化ニッケル315万トン、コバルト12万6000トン。

マーク・セルビー最高経営責任者(CEO)はインタビューで、日本の大手商社や「ストリーミング」取引を提案している企業、精錬所への長期供給契約に関心がある採掘業者などと協議していることを明らかした。

ストリーミング取引では将来の生産を約束する代わりに一定の割引価格で現金を前もって受け取ることが可能。CEOは「われわれには資金面での支援を確保する手立てがある」と述べた。

コバルトや高品質のニッケルは、電気自動車に電力を供給するリチウム電池の材料として需要の急拡大が見込まれ、価格も上昇している。

UBSは公道を走る電気自動車の台数が2025年までに1500万台に達すると予想。これにより、ニッケル需要が現在の市場規模の10─40%に当たる30万─90万トン増加するという。

またCRUグループのアナリストは2025年までに電池セクターから年間7万5000トン以上のコバルト需要が生まれるとし、2016年の約4万1000トンから増加するとの見通しを示している。

過去半年間において、ニッケル価格は38%、コバルト価格は27%それぞれ上昇した。

CEOは、現時点では電池メーカーや自動車メーカーとの直接的な協議を行っていないが、そうする用意はできていると述べた。

また開発コストの半分を社債発行により調達することも明らかにした。今年末には資金調達を完了し、来年に2年間の建設プロジェクトに着手するという。

ロイター
Copyright (C) 2018 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米4月雇用17.5万人増、予想以上に鈍化 失業率3

ビジネス

米雇用なお堅調、景気過熱していないとの確信増す可能

ビジネス

債券・株式に資金流入、暗号資産は6億ドル流出=Bo

ビジネス

米金利先物、9月利下げ確率約78%に上昇 雇用者数
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国の研究チームが開発した「第3のダイヤモンド合成法」の意義とは?

  • 2

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 3

    サプリ常用は要注意、健康的な睡眠を助ける「就寝前の適切な習慣」とは?

  • 4

    「TSMC創業者」モリス・チャンが、IBM工場の買収を視…

  • 5

    元ファーストレディの「知っている人」発言...メーガ…

  • 6

    「500万ドルの最新鋭レーダー」を爆破...劇的瞬間を…

  • 7

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる…

  • 8

    映画『オッペンハイマー』考察:核をもたらしたのち…

  • 9

    中国のコモディティ爆買い続く、 最終兵器「人民元切…

  • 10

    ロシアの大規模ウクライナ空爆にNATO軍戦闘機が一斉…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドローンを「空対空ミサイルで撃墜」の瞬間映像が拡散

  • 3

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる4択クイズ

  • 4

    AIパイロットvs人間パイロット...F-16戦闘機で行われ…

  • 5

    日本マンガ、なぜか北米で爆売れ中...背景に「コロナ…

  • 6

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 7

    「2枚の衛星画像」が伝える、ドローン攻撃を受けたロ…

  • 8

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 9

    ロシアの大規模ウクライナ空爆にNATO軍戦闘機が一斉…

  • 10

    メーガン妃の「限定いちごジャム」を贈られた「問題…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 6

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 7

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 8

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 9

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 10

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中