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英中銀、追加利上げ検討前に「十分な時間」=テンレイロ政策委員
1月15日、英中銀のテンレイロ金融政策委員は、昨年11月の利上げ以降、追加利上げを検討するまでに「十分な時間」があるとの見解を示した。写真は昨年10月、ロンドンの英中銀前で撮影(2018年 ロイター/Hannah McKay)
[ロンドン 15日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行、BOE)のテンレイロ金融政策委員は15日、昨年11月の利上げ以降、追加利上げを検討するまでに「十分な時間」があるとの見解を示した。
英中銀は11月の金融政策決定会合で10年ぶりとなる利上げを実施。12月の会合では金利据え置きを決定した。
テンレイロ委員は講演で、11月に実施した利上げ効果の影響を確認するため、12月の据え置き決定に違和感はなかったと指摘。「単位労働コストの伸びが依然抑制され、インフレがピーク近辺で推移している公算が大きいことを踏まえると、追加利上げを検討する前に、11月の政策変更の効果波及を見極めていく十分な時間があるとの見解に至った」と語った。11月の会合では利上げを支持した。
さらに、今後3年であと数回の利上げが必要となる見通しとした。
同委員はまた、生産性が弱い伸びにとどまるとの英中銀の予測に反し、力強く回復する可能性があるとの認識を示した。生産性の伸び低迷は主に金融・製造の2部門のみに集中しているほか、両部門は近い将来回復が見込まれていると指摘。さらに世界の景気加速に伴い、設備投資は拡大する可能性があるとの見通しを示した。
同時に、英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)に端を発する不透明性は生産性上昇の足かせになる可能性があると警告。「当然のことだが、企業は生産性押し上げにつながる投資や構造変化を一部遅らせるだろう」と語った。
そのうえで、たとえ英国の生産性が改善したとしても、金融危機前にみられた年率2%近辺の水準を取り戻す公算は小さいとした。
ロイターが12月初旬にまとめたエコノミスト調査によると、英中銀の次回利上げは2018年終盤との見方が大勢。ただ、一部では早ければ5月の利上げを予想する向きもある。
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