ニュース速報

ビジネス

日経平均は続落、円高を材料に利益確定売り

2018年01月11日(木)15時38分

 1月11日、東京株式市場で日経平均は続落した。前日の米国株が下落したほか、外為市場で1ドル111円台まで円高が進行。自動車など主力外需株の一角に売りが先行した。年初からの上昇相場に乗った海外短期筋が、コア銘柄の一角や先物に利益確定売りを出したとみられている。写真は都内で2016年1月撮影(2018年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 11日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は続落した。前日の米国株が下落したほか、外為市場で1ドル111円台まで円高が進行。自動車など主力外需株の一角に売りが先行した。年初からの上昇相場に乗った海外短期筋が、コア銘柄の一角や先物に利益確定売りを出したとみられている。中国政府筋が米国債購入の縮小などに関する報道を否定したことで、午後には円高が一服。日本株も大引けにかけて下げ幅を縮小させた。

TOPIXは前日比0.21%安で取引を終了した。東証1部の売買代金は2兆8021億円だった。業種別では鉱業が上昇率トップ。パルプ・紙、海運がこれに続いた。半面、食料品、医薬品などのディフェンシブセクターがさえない。

12日に1月限日経平均先物ミニ・オプションのSQ(特別清算指数)算出、きょうの引け後には指数寄与度の高いファーストリテイリング<9983.T>の9─11月期決算発表を控え、積極的に買い向かう動きはみられなかった。市場では「グローバルな株高環境の中で日本株のウエートを落とす理由はないが、為替が1ドル110円を超える円高に進むと、足元で原材料価格が上昇していることもあり、企業決算への期待が後退しかねない」(東海東京証券・機関投資家営業部部長の静間康禎氏)との声が出ていた。

個別銘柄では、コロプラ<3668.T>が大幅安。同社は10日、任天堂<7974.T>から特許権侵害に関する訴訟を提起されたと発表した。提訴は2017年12月22日付。任天堂はコロプラのスマートフォン向けゲーム「白猫プロジェクト」の差し止めとともに、損害賠償金、遅延損害金を請求している。コロプラ側は特許権侵害を否定しているが、差し止めが認められた場合の業績への悪影響が懸念された。半面、スター精密<7718.T>は急伸。10日に発表した2018年2月期業績予想の上方修正などを好感した。

東証1部の騰落数は、値上がり976銘柄に対し、値下がりが986銘柄、変わらずが101銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      23710.43 -77.77

寄り付き    23656.39

安値/高値   23601.84─23734.97

TOPIX<.TOPX>

終値       1888.09 -4.02

寄り付き     1882.71

安値/高値    1877.65─1888.09

東証出来高(万株) 158283

東証売買代金(億円) 28021.26

ロイター
Copyright (C) 2018 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

「トランプ氏と喜んで討議」、バイデン氏が討論会に意

ワールド

国際刑事裁の決定、イスラエルの行動に影響せず=ネタ

ワールド

ロシア中銀、金利16%に据え置き インフレ率は年内

ワールド

FRBの独立性弱める計画、トランプ氏側近らが策定=
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された米女優、「過激衣装」写真での切り返しに称賛集まる

  • 3

    中国の最新鋭ステルス爆撃機H20は「恐れるに足らず」──米国防総省

  • 4

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 5

    アカデミー賞監督の「英語スピーチ格差」を考える

  • 6

    大谷選手は被害者だけど「失格」...日本人の弱点は「…

  • 7

    今だからこそ観るべき? インバウンドで増えるK-POP…

  • 8

    19世紀イタリア、全世界を巻き込んだ論争『エドガル…

  • 9

    「性的」批判を一蹴 ローリング・ストーンズMVで妖…

  • 10

    「鳥山明ワールド」は永遠に...世界を魅了した漫画家…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 10

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 3

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈する動画...「吹き飛ばされた」と遺族(ロシア報道)

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 6

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 10

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中