ニュース速報

ビジネス

米主要株価3指数が最高値更新、税制改革実現への期待で

2017年12月16日(土)07時24分

12月15日、米国株式市場は主要株価3指数がそろって過去最高値を更新。写真は2013年10月、NY証券取引所前で撮影(2017年 ロイター/Carlo Allegri)

[ニューヨーク 15日 ロイター] - 米国株式市場は主要株価3指数がそろって過去最高値を更新した。法人税減税を含む米税制改革の実現への期待を追い風に、幅広い銘柄に買いが入った。

税制改革法案に反対を表明していたルビオ、コーカー議員がこの日、支持に回る意向を示したことを受け、議会通過の可能性が強まった。税制改革が実現すれば、法人税率は現在の35%から21%に引き下げられる見通し。議会共和党は同日、税制改革法案の最終案を公表する。

アメリプライズ・ファイナンシャルの首席市場ストラテジスト、デイビッド・ジョイ氏は、法人税減税について「自社株買いの加速や配当引き上げなどにつながる可能性があり、とりわけ株主にとり意義深い」としたほか、消費者心理の押し上げなどにもつながる可能性があるとの認識を示した。

コーカー議員が賛成票を投じる意向を示したことを受け、S&P総合500種は1%上昇。ただ、最終案の発表を控えた警戒感から、その後は上げ幅を縮小した。

週間では、S&P総合500種とダウ工業株30種は4週連続で上昇。ナスダック総合は過去3週間で初の上昇となる。

S&Pハイテク、S&Pヘルスケアが上昇を主導し、それぞれ1.24%、1.17%上昇。S&P金融も1.04%高で終了。

この日下落したのはS&Pエネルギーのみで0.03%安。

S&P主要消費財は1.12%高。会員制倉庫型ストアのコストコ・ホールセールが好決算を追い風に3.7%上昇し、同セクターの上げを主導した。

米鉄道輸送大手CSXは7.6%安。同社の再建計画を指揮してきたハンター・ハリソン最高経営責任者(CEO)が突然、医療休暇に入ったことが嫌気された。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を上回り、比率は2.24対1。ナスダックでも2.32対1で値上がり銘柄数が多かった。

この日は株価指数先物、株価指数オプションなど4つの取引期日が重なるクアドラプル・ウィッチングにあたったことで、商いは活況となった。米取引所の合算出来高は約107億株と、直近20営業日の平均である67億3000万株を大きく上回った。

(ロイターデータに基づく値です。前日比が一致しない場合があります)

ロイター
Copyright (C) 2017 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

岸田首相、「グローバルサウスと連携」 外遊の成果強

ビジネス

アングル:閑古鳥鳴く香港の商店、観光客減と本土への

ビジネス

アングル:中国減速、高級大手は内製化 岐路に立つイ

ワールド

米、原発燃料で「脱ロシア依存」 国内生産体制整備へ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    外国人労働者がいないと経済が回らないのだが...... 今も厳しい差別、雇用許可制20年目の韓国

  • 2

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受ける瞬間の映像...クラスター弾炸裂で「逃げ場なし」の恐怖

  • 3

    こ、この顔は...コートニー・カーダシアンの息子、元カレ「超スター歌手」に激似で「もしや父親は...」と話題に

  • 4

    翼が生えた「天使」のような形に、トゲだらけの体表.…

  • 5

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる…

  • 6

    単独取材:岸田首相、本誌に語ったGDP「4位転落」日…

  • 7

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 8

    ウクライナがモスクワの空港で「放火」工作を実行す…

  • 9

    屋外に集合したロシア兵たちを「狙い撃ち」...HIMARS…

  • 10

    マフィアに狙われたオランダ王女が「スペイン極秘留…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる4択クイズ

  • 3

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドローンを「空対空ミサイルで撃墜」の瞬間映像が拡散

  • 4

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 5

    「2枚の衛星画像」が伝える、ドローン攻撃を受けたロ…

  • 6

    屋外に集合したロシア兵たちを「狙い撃ち」...HIMARS…

  • 7

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 8

    AIパイロットvs人間パイロット...F-16戦闘機で行われ…

  • 9

    ロシアの大規模ウクライナ空爆にNATO軍戦闘機が一斉…

  • 10

    メーガン妃の「限定いちごジャム」を贈られた「問題…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 6

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 7

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 8

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 9

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体…

  • 10

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中