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欧州市場サマリー(22日)

2017年11月23日(木)07時39分

[ 22日 ロイター] -

<ロンドン株式市場> 続伸して取引を終えた。英国のハモンド財務相が予算案を公表した際に経済成長見通しを引き下げたことでポンドが下落。ドルで収益を上げる銘柄が多いFT100種を押し上げた。

ポンドは大幅安となった後、徐々に持ち直した。それに伴いFT100種も日中の高値から上昇幅を圧縮して取引を終えた。

ハモンド氏は、不動産の用地に関して使用されていない建設許可を審査し、場合によっては政府による強制収用を検討すると発表。FT350種住宅建設株指数<.FTNMX3720>は一時、1.6%高をつけたが、その後は0.34%低下して取引を終えた。キャベンディッシュ・アセット・マネジメントの英国ファンドマネージャー、ポール・マムフォード氏は「これは住宅建設業者に土地抵当銀行を使うことを促す。一方で急に不動産が増えたり、土地抵当銀行を短期的に利用することは、価格下落につながると市場は捉えるかもしれない」と指摘する。

金融機関大手スタンダード・チャータード(スタンチャート)は2.9%上昇した。近く一部事業をプライベート・エクイティ企業のアクティスに売却するとの関係筋の話が材料視された。

<欧州株式市場> 反落して取引を終えた。ドイツのクセトラDAX指数<.GDAXI>は1.16%低下し、落ち込みが目立った。ユーロ高が重しとなったほか、ドイツの連立協議がこう着状態となっていることも影響した。

欧州通信グループ大手アルティスは8.8%下落し、2014年以来の安値に落ち込んだ。債務水準が不安視されている。

オンライン広告・メディア事業を手掛けるノルウェーのシブステッドは6.7%安。オンライン広告における事業統合の可能性を踏まえ、資本増強に向けて株式を発行した。

石油・ガス生産のタロー・オイルは4.6%上昇した。原油価格が2年ぶりの高値水準にあることが追い風となった。

オランダの同業アクゾ・ノーベルは1.3%上昇。米塗料大手アクサルタ・コーティング・システムズとの対等合併に関する協議を打ち切ったことが買い材料となった。

<ユーロ圏債券> ドイツの長短国債利回り差が2カ月強ぶりの水準に縮小した。域内の高格付け債券利回りの大半が変わらずかやや上昇するなか、償還期間が最も長いドイツ国債がアウトパフォームした。

ドイツ30年債利回りは一時、3ベーシスポイント(bp)低下して1.108%と9月初め以来の水準を記録した。その後1.13%で清算した。

2年債との利回り格差は182bp前後と、9月初め以来の水準に縮小する場面があった。その後は185bp付近で推移した。

さらに、季節的な年金基金の長期債需要が強いことも、30年債利回りが今週急低下した背景という。

ドイツはこの日、8億3900万ユーロの30年債入札を行った。イタリアは計55億ユーロの債券を買い戻したことを明らかにした。

より格付けが低いイタリアやスペインの国債 もアウトパフォームし、10年債利回りは2━3bp低下した。

ロイター
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