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英中銀、金融正常化で銀行に追加資本100億ポンド求める計画

2015年12月02日(水)01時23分

 12月1日、英中銀は信用サイクルが正常化するなか国内銀行に対し最大100億ポンドの追加資本を用意するよう求める計画を示した。写真は会見するカーニー中銀総裁。(2015年 ロイター/Suzanne Plunkett)

[ロンドン 1日 ロイター] - 英イングランド銀行(中央銀行)は金融安定報告を公表し、信用サイクルが正常化するなか国内銀行に対し最大100億ポンド(151億ドル)の追加資本を用意するよう求める計画を示した。ただ、直ちに措置を講じる必要はないとした。

英国の信用状況について、銀行の融資への余裕が拡大し、ほぼ金融危機時の状況からは脱却したとの見方を示した。一方で金利の大幅な上昇に対する資産価格の脆弱性や新興国市場リスクを指摘した。

各行は通常時1%のカウンター・シクリカル・バッファーの保有が求められるとし、3月から段階的に銀行に課すことを視野に入れているとした。

銀行全体でTier1の自己資本比率13.5%(リスク加重ベース)が2019年までに求められるとし、現在の13%から引き上げる必要性を示した。

イングランド銀は同時に、国内の主要銀行・住宅金融組合に対するストレステスト(健全性審査)の結果を公表、ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)とスタンダード・チャータードは審査段階で資本比率改善措置を講じたため審査を通過した。

他の大手5行HSBC、バークレイズ、ロイズ・バンキング・グループ、サンタンデール、ネーションワイドは特段措置を講じておらず、審査を通過した。

金融安定報告では「金融市場は市場金利の急上昇やリスク資産の補完需要に対して脆弱(ぜいじゃく)」と指摘。

金融行政委員会(FPC)は、必要なら措置を講じる用意があるとし、不動産取引税引き上げの影響を注視するとした。

イングランド銀は、多額の経常赤字がこのところ縮小しているが、これは一時的とし、脆弱性が急速に拡大する可能性があるとの見方を示した。

*本文第1段落目の表現を明確にするとともに、写真とカテゴリーを追加して再送します。

ロイター
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