ニュース速報

ECB、景気上向かなければ数週間以内に追加策検討=伊中銀総裁

2019年07月12日(金)23時05分

[ミラノ 12日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのビスコ・イタリア中銀総裁は12日、ユーロ圏の景気が上向かなければECBは追加緩和策を打ち出す必要があり、「数週間以内に」取り得る手段を検討するとの見解を示した。

総裁はミラノで行った基調講演で、ECBは弱い成長と低いインフレ期待に対応するために、数週間以内に利用可能な手段について検討すると述べた。

ビスコ総裁の発言を受けてECBは7月25日か9月の理事会で金融緩和に踏み切るとの観測が高まる可能性がある。

イタリア経済については、2019年の成長率は0.1%になるとし、政府の公式見通しの0.2%を下回ると予想。20年と21年は平均して1%をやや下回るとの見方を示した。

イタリアは今年第1・四半期は0.1%のプラス成長を達成し、2四半期連続のマイナス成長で定義されるリセッション(景気後退)から脱却した。ただイタリア国家統計局(ISTAT)は第2・四半期は再びマイナス成長に陥った可能性があるとの見方を示している。

ビスコ総裁はこのところのイタリア国債利回りの低下を歓迎すると同時に、イタリア政府はこのトレンドを根付かせるために向こう数年間は「穏健」な財政赤字目標を設定する必要があるとの考えを示した。

銀行部門については、小規模な銀行の統合が必要と指摘。「複雑であることは承知しているが、直ちに着手する必要がある」と語った。その上で、経営難に陥った銀行に対する市場を通した解決法が見出せない時は、予防的な公的資金注入をより円滑に実施できるようにする必要があるとの考えを示した。

*情報を追加します

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

マスク氏資産、初の7000億ドル超え 巨額報酬認め

ワールド

米、3カ国高官会談を提案 ゼレンスキー氏「成果あれ

ワールド

ベネズエラ沖で2隻目の石油タンカー拿捕、米が全面封

ワールド

トランプ氏関連資料、司法省サイトから削除か エプス
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    懲役10年も覚悟?「中国BL」の裏にある「検閲との戦い」...ドラマ化に漕ぎ着けるための「2つの秘策」とは?
  • 2
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツよりコンビニで買えるコレ
  • 3
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリーズが直面した「思いがけない批判」とは?
  • 4
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦…
  • 5
    「何度でも見ちゃう...」ビリー・アイリッシュ、自身…
  • 6
    70%の大学生が「孤独」、問題は高齢者より深刻...物…
  • 7
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 8
    中国最強空母「福建」の台湾海峡通過は、第一列島線…
  • 9
    ロシア、北朝鮮兵への報酬「不払い」疑惑...金正恩が…
  • 10
    ウクライナ軍ドローン、クリミアのロシア空軍基地に…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 4
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 5
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 6
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 7
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 8
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 9
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 10
    身に覚えのない妊娠? 10代の少女、みるみる膨らむお…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 6
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 7
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 8
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 9
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 10
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中