ニュース速報

欧州市場サマリー(31日)

2019年06月01日(土)02時47分

[31日 ロイター] - <ロンドン株式市場> 反落して取引を終えた。トランプ米大統領が不法移民問題を理由にメキシコに制裁関税を課すと表明したことや、中国の軟調な統計を受けて世界経済低迷への不安が高まった。[nL4N236563]

中国が発表した5月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は予想以上の落ち込みとなった。米中貿易摩擦による経済的な打撃を示す内容だった。[nL4N2370K7]

マーケッツ・コムのアナリスト、ニール・ウィルソン氏は「トランプ氏の次の標的はどこかとの懸念が浮上した。EUかもしれない」と指摘。「中国との通商交渉が決裂する中での動きで、強気筋にとって新たな打撃だ。貿易摩擦の高まりによる下振れリスクは一段と高まるだろう」とした。

FTSE350種銀行株指数は1.16%、鉱業株指数は1.79%それぞれ低下した。

住宅建設株指数は0.96%低下した。住宅金融会社ネーションワイドが発表した5月の英住宅価格は上昇率が3カ月ぶりの低い伸びに鈍化した。英国の欧州連合(EU)離脱の混乱が引き続き消費者心理に影響していることを示した。

マクロ経済的な先行き不透明感が漂う中で比較的安全な資産とされる金が買われ、金・銀生産のフレスニロは3.1%上昇した。ディフェンシブ銘柄への逃避買いが入り、公益関連株も値を上げた。

オンラインゲーム会社のストライド・ゲーミングは25.5%急騰。エンターテインメント企業のランク・グループによる買収に合意したことが買い材料だった。ランク・グループは買収によって、英国で2番目に大きいオンラインビンゴ事業が生まれると述べ、株価が4.4%上昇した。

<欧州株式市場> 反落して取引を終えた。トランプ米大統領がメキシコに対して関税を課すと主張し、攻撃の対象範囲を広げた。通商政策に左右されやすい自動車銘柄の落ち込みが目立った。

STOXX欧州600種指数は月間ベースで5.70%低下し、2016年1月以来の大幅なマイナスとなった。

輸出銘柄が多いドイツのクセトラDAX指数はこの日、1.47%低下した。

そのほか、メキシコへのエクスポージャーが高い銘柄が打撃を受けた。メキシコでの事業が大きいスペインのサンタンデール銀行とバンコ・サバデル、BBVAは2.4%から4.1%下落した。

自動車・部品株指数は1.96%低下した。メキシコで自動車を生産し米国に輸出しているフィアット・クライスラーとドイツの自動車大手フォルクスワーゲン(VW)は4.8%と2.6%それぞれ下落した。

関税を巡る混乱が高まっている際に逃避買いが入る傾向のある公益事業株は0.20%、不動産株指数は0.62%それぞれ上昇した。

<ユーロ圏債券> ドイツ10年債利回りが過去最低を記録した。トランプ米大統領が突如、対メキシコ関税方針を表明してショックが広がり、世界的な景気後退不安が強まった。

ドイツ10年債利回りは3ベーシスポイント(bp)強低下してマイナス0.21%を記録。英国が欧州連合(EU)離脱を国民投票で決めた直後の2016年7月に付けた記録を塗り替えた。今月は20bp超低下した。

ノルディアの首席市場ストラテジストは「トランプ氏の対メキシコ関税は対中貿易戦争の激化以上にサプライズだった。市場や景気見通しにマイナスだ」と話す。

フューチャーズ・ファースト・インフォサービシズの金利ストラテジストは「ユーロ圏で実際に利下げが織り込まれていないにもかかわらず、ドイツ国債利回りが記録的低水準にある」と指摘した。

5月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)が失望を誘ったことで世界見通しの悪化が進み、安全資産とされる国債や円、金が急上昇した。[nL4N2370K7]

また、5月ドイツ消費者物価指数(CPI)のEU基準速報値が急減速し、債券利回りの低下予想が広がった。[nL4N2373NF]

このほか、オランダ10年債利回りが16年以来初めて0%を割り込んだ。フランス10年債利回りが16年以来の低水準を記録、スペインとポルトガルの10年債利回りは過去最低を更新した。

英10年債利回りは0.85%と、16年10月以来の低水準を付けた。

ギリシャ10年債利回りは初の3%割れ。週間の下げは17年12月以来の大きさとなる見通しだ。

ラボバンクの金利ストラテジストは「ギリシャは幾分顕著な構造改革を行い、債務の対国内総生産(GDP)比率も改善させた」と指摘する。

トレードウェブによると、マイナス利回りのユーロ圏債券規模は前日引けまでの時点で3兆7100億ユーロと、4月の3兆4400億ユーロから大きく拡大した。

一方、イタリア国債利回りはリスク資産売りや、同国の政策を巡る懸念の強まりを受け急上昇。2年債利回りが15bp上がって、0.821%を記録する場面もあった。

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

イタリア、トランプ氏の教皇批判に反発 メローニ首相

ワールド

イタリア、トランプ氏の教皇批判に反発 メローニ首相

ワールド

石油備蓄放出、「必要なら行動する用意」=IEA事務

ビジネス

世界経済、油価高騰への耐性向上 米シティ分析
MAGAZINE
特集:台湾有事の新シナリオ
特集:台湾有事の新シナリオ
2026年4月21日号(4/14発売)

地域紛争の「大前提」を変えた米・イラン戦争が台湾侵攻の展開に及ぼす影響をシミュレーション

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本は「イノベーションのやり方」を忘れた...ホンダ「EV撤退」が示す、日本が失った力の正体
  • 2
    「いい加減にして...」ケンダル・ジェンナーの「目のやり場に困る」姿にネット騒然
  • 3
    停戦合意後もレバノン猛攻を続けるイスラエル、「国防軍は崩壊寸前」
  • 4
    【銘柄】イラン情勢で「任天堂」が急落 不確実な相…
  • 5
    目のやり場に困る...元アイスホッケー女性選手の「密…
  • 6
    トランプがまた暴走?「イラン海上封鎖」の勝算
  • 7
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文…
  • 8
    「違法レベル...」ゼンデイヤの「完全に透けて見える…
  • 9
    「仕事ができる人」になる、ただ1つの条件...「頑張…
  • 10
    BTS再始動、3年9カ月の沈黙を経て──変わる音楽市場で…
  • 1
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文章」...歴史を塗り替えかねない、その内容とは?
  • 2
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収される...潜水艦の重要ルートで一体何をしていた?
  • 3
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 4
    韓国、生理用品無償支給を7月から開始 靴の中敷きで…
  • 5
    「南東部と東部の前線で480平方キロ奪還」とウクライ…
  • 6
    「地獄を見る」のは米国か──イラン地上侵攻なら革命…
  • 7
    停戦合意後もレバノン猛攻を続けるイスラエル、「国…
  • 8
    撃墜された米国機から財布やID回収か、イラン側が拡…
  • 9
    ポケモンで遊ぶと脳に「専用の領域」ができる? ポ…
  • 10
    中国がイラン戦争一時停戦の裏で大笑い...一時停戦に…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 3
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 4
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文…
  • 5
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 6
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収され…
  • 7
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 8
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 9
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
  • 10
    第6回大会を終えて曲がり角に来たWBC
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中