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ドル113円前半、株伸び悩みじり安
[東京 29日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の午後5時時点から下落した113円前半。海外株高にもかかわらず、中国株がマイナス圏へ下落するなどアジア株が伸び悩んだことで、円が底堅い展開となった。
前日海外で114円前半から113円半ばへ下落したドルは、東京市場でも引き続き軟調。株価がプラス圏にあった午前は値を保っていたが、午後になって日経平均が上げ幅を縮小すると、じり安となった。
クロス円も同様の展開。豪ドル/円は海外でつけた4カ月ぶり高値の83円前半から、82円後半へ反落した。
海外市場では、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長発言を受けて、米金利の先高観の後退からドルが売られ、株高でリスク選好的に円が売られた。結果的にクロス円は軒並み高となったが、きょう日中はアジア株の伸び悩みが「利益確定の円買い戻しを誘った」(外銀)という。
また、今後の米中首脳会談や英の欧州連合(EU)離脱問題をにらみ「クロス円を大きく買い上がるのは難しい。今年のレンジ上限を突破するようなことにはならない」(邦銀)との指摘も出ていた。
米国債金利はアジア時間の取引でも低下基調が続いた。三菱東京UFJ銀行シニアマーケットエコノミストの鈴木敏之氏は、前日のパウエル議長発言について「中立金利が見えてきた中で利上げを続ければ、金融引き締めに入ってしまうので、そこまではまだ決めていないと言っているのだろう」として、30日に同じく副議長を務めるニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁の講演に関心を寄せている。
ドル/円
午後3時現在 113.23/25 1.1384/88 128.92/96
午前9時現在 113.55/57 1.1365/69 129.08/12
NY午後5時 113.68/69 1.1366/67 129.20/24
(為替マーケットチーム)