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中国がWTO改革要求、商務次官「抜け穴ふさぐ必要」

2018年11月24日(土)12時41分

[北京 23日 ロイター] - 中国の王受文商務次官は23日、世界貿易機関(WTO)の改革が機関の本質的価値の基盤となり、公平性や新興市場国の国益保護につながると強調した上で、一連の要求や原則のリストを公表した。WTOの抜け穴をふさぎ、世界貿易を脅かす一部加盟国の慣行を正す必要があると主張した。

次官は記者会見で、とりわけ先進国は「過剰」な農業助成金を享受しており、一部加盟国はWTOの抜け穴を不当に利用してきたと指摘。国や企業が行う投資が一部の国で差別されていることは改革によって正されるべきとし、中国が新興国として異なる待遇を受ける権利がこうした差別によって奪われてはならないとした。ただ一部の国がどの国を指すのかには触れなかった。

国有企業(SOE)については、「通常のSOEや産業補助金」あるいは「技術革新の通常の共有」に対する批判は根拠を欠いており同意できないと指摘。またWTO上級委員会の委員再任問題が暗礁に乗り上げており、WTOは問題の解決に尽力すべきと主張した。

18日閉幕したアジア太平洋経済協力会議(APEC)の首脳会議では、貿易や投資を巡り米国と中国が激しく対立し、首脳宣言を採択できなかった。議長国パプアニューギニアのオニール首相は23日、採択を断念した首脳宣言に代わる議長声明で「少数の」APEC加盟国が貿易方針やWTOの機能について合意できなかったとし、「WTOの機能を改善し、全メンバーに寄与するために、われわれはその交渉や監視、紛争解決の機能の改善にともに取り組むことにコミットしている」と表明した。

20カ国・地域(G20)は来週末アルゼンチンのブエノスアイレスで開かれる会議でWTO改革について討議する。

*写真を加えました。

ロイター
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