教団の収益の7割は日本──日米の危機を生んだ「秘密工作活動」と統一教会
この団体は、文鮮明の七男・文亨進(ムン・ヒョンジン)が米ペンシルベニア州を拠点に設立した。文鮮明の妻・韓鶴子をトップに頂く旧統一教会の主流派とは、対立関係にある。この教団は、アメリカの地方部の白人たちが抱く怒りと被害者意識、銃を個人の自由の象徴と見なす発想を教義に取り込んでいった。
サンクチュアリ教会は、トランプを熱烈に支持していることでも知られる。信者はアサルトライフルを持って宗教行事に参加し、準軍事的な訓練を行う。
文亨進は「(アメリカ)政府は全体主義の犯罪シンジケートになりつつある。民主党はナチス協力者のジョージ・ソロスが資金源の共産党になった」と説き、昨年1月6日にも信者を率いて連邦議事堂に駆け付けていた。
アメリカ社会にとって、サンクチュアリ教会が社会の根深い亀裂と深刻な病理を利用しようとしていることは、極めて危険な状況と言わざるを得ない。
いまアメリカの政治と社会の安定に極めて重大な脅威を及ぼしている勢力が60年代の反共主義の秘密工作活動に端を発しているというのは、あまりに皮肉だ。まさしく、思いがけない結果と言うほかない。
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