コラム

「新しい生活様式」というファシズムには屈しない

2020年07月27日(月)17時40分

私はなんといわれようとも、物書きとしてこの風潮に抗する。この連載を始めるにあたり、この意気込みは私の所信表明のようなものだからである。古臭い、アナログだ、ニューノーマルに対応できていない、と石を投げられても良い。世の風潮を疑う事、定説を批判すること、権威に従順ではないことが知性涵養の第一歩である。こういう人間が世の中に一人や二人いなければ民主社会は崩壊し、翼賛体制、すなわち「ニューノーマル」などという横文字に仮託されたある種のファシズムがあっという間にびまんするだろう。

右へ習え、お上が言っているから、みんながそうしているから──。そんな理由では私は他者に絶対に追従したくない。私の人生は私自身が自決する。「ニューノーマル」を受け入れない、或いは受け入れがたい、という人生もまた私が決定するのである。

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プロフィール

古谷経衡

(ふるや・つねひら)作家、評論家、愛猫家、ラブホテル評論家。1982年北海道生まれ。立命館大学文学部卒業。2014年よりNPO法人江東映像文化振興事業団理事長。2017年から社)日本ペンクラブ正会員。著書に『日本を蝕む極論の正体』『意識高い系の研究』『左翼も右翼もウソばかり』『女政治家の通信簿』『若者は本当に右傾化しているのか』『日本型リア充の研究』など。長編小説に『愛国商売』、新著に『敗軍の名将』

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