コラム

スウェーデンもイスラム恐怖症

2010年09月22日(水)16時08分
 卑劣なイスラム教徒いじめもここまで来たか、と思わせる政党CMがスウェーデンに表れた。ブルカに身を包んだ集団が、歩行補助車を押して銀行窓口へ向かう老女から金を奪おうとする。



 このCMは、欧州で強まるイスラム教徒恐怖症の証しであると同時に、世界的な景気後退の産物でもある。

 CM中、奥にいる銀行員のような男女が数えているのは国家予算。頭上のカウンターに表示されるその額は、ものすごいスピードで減っていく。その下で、ベビーカーを押すイスラム教徒の女性たちがスウェーデン人の老婦人を追いかける。最後に舞台は暗転し、不吉な暗示で終わる。「年金生活者」と書いたレバーを引くか、それとも「移民」と書いたレバーを引くか──。つまり、両方の面倒を見る金はない、と言うわけだ。

 不況がスウェーデン人の反イスラム感情を煽っているのは間違いない。このCMを作ったのは反移民を掲げる極右政党スウェーデン民主党。9月19日の総選挙で349議席中20議席を獲得した。過去には一議席も取ったことがない政党だ。

──デービッド・ケナー
[米国東部時間2010年09月20日(月)12時30分更新]

Reprinted with permission from FP Passport, 22/9/2010. © 2010 by Washingtonpost.Newsweek Interactive, LLC.

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国際政治学者サミュエル・ハンチントンらによって1970年に創刊された『フォーリン・ポリシー』は、国際政治、経済、思想を扱うアメリカの外交専門誌。発行元は、ワシントン・ポスト・ニューズウィーク・インタラクティブ傘下のスレート・グループ。『PASSPORT:外交エディター24時』は、ワシントンの編集部が手がける同誌オンライン版のオリジナル・ブログ。

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