<資源なき経済大国・日本にとってエネルギー確保と同じくらい大事なのは、無駄なごみを出さないこと。各自治体がごみゼロに取り組んでいるが、日本が学ぶべき「先進国」が世界にはある>

日本には、ごみ収集車のない町がある。廃棄物の4分の3以上を資源として再生する徳島県の山あいの小さな集落・上勝町。45品目にもわたる分別を実践し、全国トップクラスのリサイクル率(過去最高は81%)を誇り、海外からもごみゼロの先進地として注目される。「やればできる」を証明した町だ(写真は同町の空き缶回収の様子)。

上勝町だけが突出しているわけではない。鹿児島県の大崎町は27分別で80%以上のリサイクル率を達成し、焼却炉を新設せずに1人当たりのごみ処理費を全国平均の3分の2に抑えた。静岡県の掛川市は、2024年の1人当たりの1日ごみ排出量が591グラムで、全国平均(839グラム)を約3割下回った。ごみ排出量の少ない自治体ベスト3に入るのは15年連続だ。

横浜市も2001年から10年間で家庭ごみ総排出量を43%削減し、26年の国連の「ゼロ・ウェイスト(ごみゼロ)への20都市」に日本で唯一選ばれた。

共通するのは、市民と行政が手を携えたことだ。どの都市も行政が住民説明会を重ね、市民の理解と協力を得てきた。だが、いずれも壁に直面している。例えば上勝町と大崎町では、町民が努力してもリサイクルできない約20%が残る。使い捨てカイロ、ビニール傘、菓子の小袋、カップ麺の容器、複合素材のおもちゃ、携帯電話、電動歯ブラシ。使い捨てライターやボールペンといった、つい可燃ごみに入れられがちな日用品も含まれる。これらはそもそも分別できないか、できても再生されにくい。いってみれば、廃棄されることを前提に世に送り出されているように見える。

ドイツが取り組んだ「グリーン・ドット制度」
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