[モスクワ/キーウ 11日 ロイター] - ロシア国防省は11日、ウクライナの首都キーウにある軍事関連輸送・物流センターと、南東部ザポリージャ市の製鉄所に対し、夜間に攻撃を実施したと発表した。ウクライナのゼレンスキー大統領は、ザポリージャ市に対する攻撃に北朝鮮製の弾道ミサイルが使用されたとしている。

ウクライナ当局によると、ザポリージャ市では少なくとも7人が死亡、24人が負傷した。首都キーウでは都心部の倉庫で火災が発生し、負傷者は1人と報じられている。このほか、ドニプロペトロウシク州とドネツク州でも合計6人が死亡した。

ゼレンスキー大統領は「ザポリージャ市に対する攻撃には北朝鮮製の弾道ミサイルのほか、極超音速巡航ミサイル『ツィルコン』、精密誘導爆弾が投入された」と通信アプリ「テレグラム」に投稿。「民間インフラに最大限の被害を与えることを狙った残虐な攻撃だ」と非難した。その上で、「こうした事態は全て、ロシアが和平ではなく、事態の一段のエスカレーションに向けて準備していることを示している」とし、同盟国に対し、ためらうことなく対応するよう呼びかけた。

ロシアは、ザポリージャ市に対する攻撃に北朝鮮製ミサイルを使用したかについて現時点では言及していない。北朝鮮もこの件についてコメントしていない。

ザポリージャ州のフェドロフ知事は、建物や車両が炎上する様子を写した写真をインターネットに投稿。ウクライナのメトインベストは、傘下に持つ鉄鋼大手「ザポリジュスタリ」のザポリージャ市にある施設がロシア軍による攻撃を受け、操業を全面的に停止したと発表した。エネルギー施設のほか、高炉生産のための主要設備などが被害を受けたとしている。

ロシア国防省は、キーウへの攻撃では、「ノバ・ポシュタ」仕分け施設や「キーウ第3」輸送・物流センターを標的としたと表明。ノバ・ポシュタは、中長距離ドローン(無人機)やロボットシステム、電子戦装備の製造用部品など、デュアルユース(軍民両用)品の保管・配送拠点だと指摘した。キーウ第3輸送・物流センターは、攻撃用ドローンや地上管制拠点、その部品が保管されていると説明した。

ロシア国防省はまた、ザポリージャ市では、メトインベスト・グループ傘下の「ザポリジュスタリ」の工場を攻撃したと表明。同工場は圧延鋼板の主要生産拠点で、圧延鋼板は防護構造物や要塞(ようさい)モジュール、軍用車両の装甲、ボディーアーマー用のプレートの製造に使われているとしている。

<ウクライナの長距離攻撃継続>

ウクライナによるロシア国内への長距離攻撃も続いており、ウクライナ軍はこの日、ロシア南西部オレンブルク州のオルスクにある製油所を攻撃したと表明。オルスクはオレンブルク州第2の都市で重要な工業都市。ウクライナ軍によると標的にした「オルスクネフテオルグシンテズ製油所」の年間原油処理能力は600万トンで、攻撃により火災が発生したとしている。

ウクライナ軍は10日、ロシアのシベリア西部チュメニ州にある石油化学工場に対するドローン(無人機)攻撃を実施。ロシア関係筋によると、攻撃を受けたのはロシア最大の液化石油ガス(LPG)生産拠点で、被害状況を把握するために無期限で操業が停止された。

<地上戦も継続>

ロシア国防省は11日、ロシア軍がハルキウ州とザポリージャ州でそれぞれ1つずつ集落を制圧したと表明。ロイターは、戦況を独自に確認できていない。

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