World Voice

オーストラリアの診察室から

高尾康端|オーストラリア

水泳大国オーストラリア

画像:shutterstock_356912828.jpg

オーストラリアは水泳が盛んな国です。水泳の強豪国として、オリンピックや世界選手権で多くのメダルを獲得しています。

オーストラリアでは、多くの人が幼い頃から水に親しんでいます。海に囲まれ、気候も温暖なため、子どもたちはプールやビーチで遊ぶ機会が豊富です。水泳はオーストラリアの国民的スポーツと言えるでしょう。また、優れた水泳指導者や施設があり、オーストラリア水泳連盟は国内の水泳クラブやスクールと連携し、才能ある選手の発掘と育成に努めています。世界クラスの水泳センターが多く、最新の設備や技術を使って選手のトレーニングや分析を行っています。

shutterstock_435167959(1).jpg
画像:shutterstock_435167959

州によって異なるかもしれませんが、例えばブリスベンでは一年の半分はスイミングの授業があります。スイミングプールがない学校も、他の施設を借りるなどして、ほとんどの学校でスイミングの大会が開催されます。赤ちゃんの頃からスイミングクラスに通わせる親も沢山います。

ビーチでは、ライフガードによるレスキュー技術が発達しており、メジャーなビーチには必ずライフガードがいます。海で泳ぐ人たちにとっては、旗が立っている間を泳ぐのが常識です。広大なビーチも多く、ライフガードは旗の間のみ監視しているからです。旗の外で泳ぐ人は自己責任となります。また、安全のためにビーチでの飲酒も多くが禁止されています。

shutterstock_2204918185.jpg
画像:shutterstock_2204918185

Life Saving Australiaの調査によると、オーストラリアに住む人の4人に1人は泳げないか、自信がないとされていますが、これはオーストラリアは移民も多く、オーストラリア育ちでない人の中には泳げない人もいるせいかもしれません。しかし私の周りでは泳げない人を見かけることはきわめて稀です。海岸沿いに人口が集中しているため、多くの人にとっての週末の過ごし方は、海水浴、ダイビング、釣り、サーフィンなどのウォータースポーツです。子どもの誕生日パーティーでプールのある施設を利用することも多く、泳げないとのアクティビティに参加できなくなることすらあります。この様なオーストラリアの日常が、オーストラリアを水泳大国たらしめているのでしょう。

参考
https://www.royallifesaving.com.au/about/news-and-updates/news/How-to-get-started-in-swimming

 

Profile

著者プロフィール
高尾康端

日本、スイス、シンガポール、アメリカで育ち、2004年からオーストラリアに移住。シドニー大学医学部を卒業。現在は東ブリスベンエリアHawthorne Clinicにて家庭医 (GP)として勤務。家庭医の観点からみる病気についての情報、また母国である日本と移住地オーストラリアの医療システムの違いや、オーストラリアで病気になった時に役立つ情報を発信している。

Twitter:@dryasutakao
Facebook:Dr Yasu Takao
ブログ:https://www.dryasutakao.com.au/blog

あなたにおすすめ

あなたにおすすめ

あなたにおすすめ

あなたにおすすめ

Ranking

アクセスランキング

Twitter

ツイッター

Facebook

フェイスブック

Topics

お知らせ