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移民問題

3年以内に日本からインドカレー店が消えるかも...日本の移民政策に今、求められることは?

JAPAN’S OPEN SECRET

2026年1月23日(金)11時50分
小暮聡子、深田莉映(ともに本誌記者)
イギリスの季節労働者

イギリスは農業分野の人手不足から季節労働ビザを拡大 CHRIS RATCLIFFEーBLOOMBERG/GETTY IMAGES

<移民問題がニュースを賑わせているが、日本の移民の実態を理解している人はほとんどいない。今こそ知っておきたい移民の実態とは>

※この記事は後編です。前編、中編は以下リンクからご覧ください。
前編:日本はすでに世界有数の移民受け入れ国...実は開放的な「移民国家ニッポン」の知られざる実態
中編:コンビニで働く外国人は「超優秀」...他国と比べて優秀な移民が日本に集まりやすいワケ

──日本に来たい人が減っているという言説があるが、是川さんはそうではないと指摘している。経済格差が縮まって来られる人が増えた以外に、日本の魅力や要因はあるのか。

安心・安全であることに加えて、基本は経済的に「ペイする」ことだ。

【動画】日本に訪れる新たな移民時代...その内情とは?

社会保障がいい、医療がいいといっても、それだけで人は動かない。治安がいい国でも仕事がなければ行かない。結局、ベースは経済で、来た結果として「日本は社会保障もいい」と評価される。


私が「選ばれない国・日本」という言説がおかしいと言う一番の理由は、実際に増えているからだ。では、なぜ増えているのか。

移住は単に経済格差の大きさで決まるのではなく、意欲と潜在能力で決まる。今、日本への送り出しが増えている国は、1人当たりGDPが1000〜4000ドルの層で、むしろ高所得国向けの移住圧力が高まる段階にある。

さらにアジア全体を見ると、先進国に行きたくても、行ける国がほとんどない。欧米は短期滞在ならともかく、就労は非常に難しい。日本人でも、いきなりアメリカでH1Bビザ(高度な外国人技術者向けの就労ビザ)を取得して就職するのは相当ハードルが高い。

その結果、コネのないアジアのミドルクラスが現実的に選べる先進国は、日本、韓国、台湾に限られる。その中で日本は、職種の幅が広く、滞在期間も長い。中長期的に見て、最もペイする国だ。

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