米国がB型肝炎ワクチン「出生時接種」推奨を撤回...「ワクチン懐疑派」ケネディ長官の諮問委
テキサス大学医学部小児科教授のリチャード・ラップ医師は「このワクチンは非常に安全で、その導入以来公衆衛生に良い影響を与えてきた。子ども全員を守る取り組みを後退させれば、全国的にB型肝炎患者が増えることはほぼ確実だ」と述べた。
米国小児科学会は出生時接種への支持を続けることを表明した。
B型肝炎は血液、精液、その他の体液を通じて広がり、自身の感染に気付いていない介護者や友人などとの密接な接触でも広がる恐れがある。
ケネディ米厚生長官は6月、外部のワクチン専門家で構成する疾病対策センター(CDC)の予防接種実施諮問委員会(ACIP)の委員17人全員を解任し、その後、ワクチン反対派を含む新たな委員を任命した。
諮問委は公衆衛生に関する推奨を巡りCDCに助言する。推奨されたワクチンは健康保険の対象となるため、米医療保険制度に影響を与えるほか、医師が患者に適切なワクチンを選択する上で重要な役割を果たす。
世界保健機関(WHO)は、B型肝炎に感染した新生児の95%が慢性肝炎を発症するリスクを踏まえ、全ての新生児に対し出生後できる限り早く1回目の接種を行い、その後少なくとも4週間の間隔をあけ、2─3回目の接種をするよう推奨している。
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