「過激な言葉」が暴力を助長している...アメリカ国民の6割超が懸念

9月16日、 保守系の政治活動家チャーリー・カーク氏が殺害された数日後に行われたロイター/イプソス世論調査によると、米国民の約3人に2人が、政治について話す際に使われる激しい言葉が暴力を助長していると考えている。写真は14日、ワシントンのケネディセンターで行われたカーク氏追悼の会に参加する女性(2025年 ロイター/Elizabeth Frantz)
保守系の政治活動家チャーリー・カーク氏が殺害された数日後に行われたロイター/イプソス世論調査によると、米国民の約3人に2人が、政治について話す際に使われる激しい言葉が暴力を助長していると考えている。国民が党派間の対立に不安を覚え、政治的暴力の急増を懸念していることが明らかになった。
政治問題に関する言説が暴力を「大きく」助長しているとの回答は約63%、「やや」助長しているとの回答は約31%だった。残りは影響はないとの回答もしくは無回答だった。
トランプ大統領自身も昨年2度の暗殺未遂の標的となったが、今回の事件を巡って国民に融和を呼びかける代わりに政敵を攻撃し、11日には「世の中には過激な左翼の狂人がおり、やつらを徹底的に叩きのめさなければならない」と主張した。
今回の世論調査では、過去20年間で自分たちとは異なる考え方に対して国民が不寛容になったと考える人の割合が79%に上った。
また、約71%が「米国社会は崩壊している」という意見に賛同し、66%が政治的信条を理由に地域社会の人々に対して暴力が振るわれる可能性を懸念していると答えた。
メリーランド大学の研究者マイク・ジェンセン氏によると、今年上半期に米国では約150件の政治的動機による攻撃が発生し、前年同期のほぼ2倍となった。
ロイター/イプソスの世論調査は14日まで3日間、成人1037人を対象にオンラインで実施された。


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