これがアメリカ!? 悪名高いICE(移民関税執行局)のやり口をカリフォルニアの弁護士らが提訴
Lawsuit Aims to End 'Systematic' Snatching of Brown-Skinned People by Trump Agents

ニューヨークのマンハッタンで移民を連行するICE(移民関税執行局)の捜査官。れっきとした連邦職員なのに顔を隠すのは後で違法性を問われないため(7月1日) Photo by Cristina Matuozzi/Sipa USA
<彼らは顔を隠して令状も持たず、突然現れたかと思うと行き当たりばったりに人々を連れ去っていく。トランプ政権が恣意的に課した移民強制送還のノルマを不法に果たすためだ>
*This story originally appeared in Common Dreams on May 25, 2025. It is shared here with permission under a Creative Commons (CC BY-NC-ND 3.0) license.
カリフォルニアの移民保護団体は7月2日、米国土安全保障省(DHS)を提訴し、トランプ政権が「違法な職務質問や逮捕の手法を用いて地域住民を拉致・失踪させ、連邦ビル内で不法に拘束して弁護士への接見を拒んでいる」と主張した。こうした行為は、大規模な強制送還政策の一環だとしている。
この訴訟は、5人の個人労働者、3つの擁護団体、そして1つの法律支援団体によって提起された。具体的には、ロサンゼルス・ワーカーセンターネットワーク、全米農業労働者組合(UFW)、移民人権連合(CHIRLA)、移民擁護者法律センターが名を連ねている。
今回の訴訟を支援しているACLU(アメリカ自由人権協会)によれば、DHSの移民関税執行局(ICE)はトランプ政権が恣意的に定めた逮捕ノルマを達成するため、憲法に反して人々を逮捕・拘束していると指摘している。
訴状によると、同地区での強制捜査には共通した組織的なパターンがあるという。肌の色が茶色の人々が、身元を示さない連邦捜査官に突然呼び止められ、強圧的な態度で「どこの誰か」「どこから来たのか」を問いただされる。少しでも躊躇したり、その場を離れようとしたり、捜査官が納得する答えを返さない場合、彼らは拘束され、ときには組み伏せられ、手錠をかけられ、身柄を確保されるという。