最新記事
韓国政治

ドタバタ劇の中で「現実主義者」へのイメチェンに成功した李在明...韓国大統領選に「大逆転」はあるのか?

A Landslide in the Making

2025年5月20日(火)19時10分
ミッチ・シン(ディプロマット誌韓国特派員)

newsweekjp20250520055519-b8e9c434cc842bf8ed249fcea5668c3fe0a78ec8.jpg

公職選挙法違反で事実上有罪となったのに、支持率トップを維持する李在明 LEE YOUNG-HOーSIPA USAーREUTERS

前政権に仕えた有力な保守派の中にも、今回の大統領選での李の圧勝は確実とみて、野党陣営に加わる向きもある。

与党の大統領選予備選で敗れた洪準杓(ホン・ジュンピョ)前大邱市長の支持者の一部も14日に李支持を表明した。「左派の改革者」から「中道の現実主義者」にイメージチェンジを図った李の戦略は奏功しているようだ。


与党「深夜のドタバタ劇」

李は昨年12月の戒厳令騒ぎのさなかで、多くの国民が尹の弾劾を求めて立ち上がったことを「光の革命」と呼び、今こそ「真の」韓国を打ち立てようと有権者に呼びかけている。

「李在明に働くチャンスを与えていただければ、たった1人の指導者がどれほど世界を変えられるか証明してみせます」と選挙戦開始の第一声で、李は訴えた。

野党の共に民主党が即座に候補者を李に一本化し、前回の大統領選の雪辱を果たすべく精力的に戦いを進める一方で、与党の国民の力は公認候補選びで二転三転の失態を演じ、勝ち目の薄い戦いでさらに不利になっている。

与党の大統領選予備選では4人の候補が争い、最終的に決選投票で金文洙(キム・ムンス)前雇用労働相が公認候補に選ばれた。

しかし、与党指導部は尹の訴追と罷免に反対した金では李に勝てないとみて、前首相で尹の弾劾訴追後に大統領代行を務めていた韓悳洙(ハン・ドクス)を公認候補に据えようと画策した。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

政策金利の現状維持、全員一致で決定=日銀

ビジネス

午前の日経平均は反発、円安や米テックの好決算受け 

ビジネス

印タタが伊トラックメーカーのイベコ買収へ 防衛部門

ビジネス

中国7月製造業PMIは49.3に低下、4カ月連続5
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプ関税15%の衝撃
特集:トランプ関税15%の衝撃
2025年8月 5日号(7/29発売)

例外的に低い日本への税率は同盟国への配慮か、ディールの罠か

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅で簡単にできる3つのリハビリ法
  • 2
    いま玄関に「最悪の来訪者」が...ドアベルカメラから送られてきた「悪夢の光景」に女性戦慄 「這いずり回る姿に衝撃...」
  • 3
    枕元に響く「不気味な咀嚼音...」飛び起きた女性が目にした「驚きの光景」にSNSでは爆笑と共感の嵐
  • 4
    日本人の児童買春ツアーに外務省が異例の警告
  • 5
    【クイズ】1位は韓国...世界で2番目に「出生率が低い…
  • 6
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿…
  • 7
    一帯に轟く爆発音...空を横切り、ロシア重要施設に突…
  • 8
    M8.8の巨大地震、カムチャツカ沖で発生...1952年以来…
  • 9
    街中に濁流がなだれ込む...30人以上の死者を出した中…
  • 10
    「自衛しなさすぎ...」iPhone利用者は「詐欺に引っか…
  • 1
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅で簡単にできる3つのリハビリ法
  • 2
    幸せホルモン「セロトニン」があなたを変える──4つの習慣で脳が目覚める「セロ活」生活のすすめ
  • 3
    囚人はなぜ筋肉質なのか?...「シックスパック」は夜つくられる
  • 4
    いきなり目の前にヒグマが現れたら、何をすべき? 経…
  • 5
    航空機パイロットはなぜ乗員乗客を道連れに「無理心…
  • 6
    中国が強行する「人類史上最大」ダム建設...生態系や…
  • 7
    「様子がおかしい...」ホテルの窓から見える「不安す…
  • 8
    【クイズ】1位は韓国...世界で2番目に「出生率が低い…
  • 9
    タイ・カンボジア国境で続く衝突、両国の「軍事力の…
  • 10
    中国企業が米水源地そばの土地を取得...飲料水と国家…
  • 1
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 2
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が話題に
  • 3
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅で簡単にできる3つのリハビリ法
  • 4
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 5
    幸せホルモン「セロトニン」があなたを変える──4つの…
  • 6
    「細身パンツ」はもう古い...メンズファッションは…
  • 7
    囚人はなぜ筋肉質なのか?...「シックスパック」は夜…
  • 8
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップ…
  • 9
    ロシアの労働人口減少問題は、「お手上げ状態」と人…
  • 10
    いきなり目の前にヒグマが現れたら、何をすべき? 経…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中