最新記事
韓国政治

ドタバタ劇の中で「現実主義者」へのイメチェンに成功した李在明...韓国大統領選に「大逆転」はあるのか?

A Landslide in the Making

2025年5月20日(火)19時10分
ミッチ・シン(ディプロマット誌韓国特派員)

韓は与党の予備選の立候補届け提出締め切り後の5月2日に、無所属で大統領選出馬を表明していた。

指導部は、大統領選の立候補届け締め切りの5月11日までに金を説得して韓に公認候補の座を譲らせようとしたが、金は拒否。やむなく指導部は10日に突然、金の公認を取り消して予備選のやり直しを決定。

立候補届けの受け付けを午前3時から4時までとしたため、深夜に急いで必要な書類を準備して提出したのは韓だけだった。金はこの時間帯に立候補届けを提出しなければならないことを知らされていなかったようだ。


若きエリートで一本化?

金の承諾なしに、指導部は「一本化」のためと称し、公認候補を金から韓に代えることへの賛否を問う党員投票を実施。結果、指導部の提案は否決され、党緊急対応委員長が責任を取って辞任を表明する事態となった。金は選挙戦の開始を目前にして、どうにか公認の座を守れた格好だ。

韓は選挙戦からの撤退を表明。金を支持すると述べたが、公式に金の陣営に加わって選挙戦を手伝うことは断った。

指導部の画策のせいで、金は選挙戦初日に自分の名前が入った党のジャケットを着ることさえかなわなかった。陣営のユニフォームにも選挙カーにも金の名前はなし。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

インタビュー:自動車産業の再編「簡単ではない」、投

ビジネス

午前の日経平均は反落、円高を警戒 物色面では幅広く

ワールド

米国務長官、無効化したビザ数千件 移民問題対策で

ワールド

江藤農相が辞表提出、コメ巡る発言で責任 後任に小泉
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:関税の歴史学
特集:関税の歴史学
2025年5月27日号(5/20発売)

アメリカ史が語る「関税と恐慌」の連鎖反応。歴史の教訓にトランプと世界が学ぶとき

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 2
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界の生産量の70%以上を占める国はどこ?
  • 3
    コストコが「あの商品」に販売制限...消費者が殺到した理由とは?
  • 4
    【クイズ】世界で1番「太陽光発電」を導入している国…
  • 5
    「空腹」こそが「未来の医療」になる時代へ...「ファ…
  • 6
    人間に近い汎用人工知能(AGI)で中国は米国を既に抜…
  • 7
    【裏切りの結婚式前夜】ハワイにひとりで飛んだ花嫁.…
  • 8
    中ロが触手を伸ばす米領アリューシャン列島で「次の…
  • 9
    トランプは日本を簡単な交渉相手だと思っているが...…
  • 10
    小売最大手ウォルマートの「関税値上げ」表明にトラ…
  • 1
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 2
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山、上野...中国返還のその先
  • 3
    ワニの囲いに侵入した男性...「猛攻」を受け「絶叫」する映像が拡散
  • 4
    中ロが触手を伸ばす米領アリューシャン列島で「次の…
  • 5
    コストコが「あの商品」に販売制限...消費者が殺到し…
  • 6
    【クイズ】世界で1番「太陽光発電」を導入している国…
  • 7
    「運動音痴の夫」を笑う面白動画のはずが...映像内に…
  • 8
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
  • 9
    ヤクザ専門ライターが50代でピアノを始めた結果...習…
  • 10
    トランプ「薬価引き下げ」大統領令でも、なぜか製薬…
  • 1
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 4
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山…
  • 5
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの…
  • 6
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 7
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1…
  • 8
    部下に助言した時、返事が「分かりました」なら失敗…
  • 9
    5月の満月が「フラワームーン」と呼ばれる理由とは?
  • 10
    ワニの囲いに侵入した男性...「猛攻」を受け「絶叫」…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中