国別・業種別の影響がひと目で分かる「関税シミュレーター」...トランプ関税に最も苦しめられる産業は?
'Tariff Simulator' Reveals Which Products Will Be Hit Hardest By Trade War
輸入に頼らざるを得ない業界は悲鳴
トランプ関税の影響を受けるのは玩具業界だけではない。輸入に頼らざるを得ない業界は多かれ少なかれ影響を受ける。
業界関係者は、トランプ関税がアメリカ国内のビジネスに壊滅的な結果をもたらし、海外からの手頃な製品に慣れ親しんだ消費者に対してもコスト上昇という形で跳ね返る可能性があると懸念を表明している。
シミュレーターを用いた試算によれば、充電式バッテリーの輸入総コストは、昨年の181億ドルから440億ドルに上昇する。中国製品への依存度が高い衣料業界では、157億ドルから385億ドルに増加する。
プラスチック製品の貿易総額は、昨年の倍以上の266億ドルとなり、同様の影響が履物(252億ドル)や家庭用調理家電(220億ドル)にも及ぶ。
Interos.aiが本誌に伝えた試算によると、毎年推定45万7000社の輸入業者が、衣料品、玩具、菓子類、宝飾品などのホリデー向け人気商品を輸入しており、そのうちのほぼ半数が中国、インド、香港から調達されている。
しかし、トランプの「解放の日」(貿易相手国への相互関税を発表した、2025年4月2日を指す)以降の4週間で、これら商品の出荷は前年比53%減となったことが明らかになった。