時給分布から見える、フリーランスの悲惨な労働実態

正規と非正規の格差も大きいがフリーランスの労働実態はさらに過酷だ Roman Samborskyi/Shutterstock
<非正規職員と比較しても稼ぎは少なく、労働時間は際限なく長くなりがち>
働く人の収入を知るのに最もいい資料は、総務省の『就業構造基本調査』だ。『賃金構造基本統計』(厚労省)や『民間給与実態調査』(国税庁)は一定規模以上の企業の雇用労働者に限定されるが、『就業構造基本調査』では自営等も含む全労働者の稼ぎを知ることができる。
集計の仕方も年々改善されていて、最新の2022年調査では従業地位のカテゴリーとして「フリーランス」が設けられている。このような働き方をする人が増えているためだ。従業地位と年収のクロス統計表を見ると、フリーランスの稼ぎは少ない。かといって、労働時間が短いわけではない。フリーランスの場合、仕事の時間に際限がなくなりがちだ。
時間給にすると、さぞ悲惨なデータが出てくるだろう。元の資料を見ると、「年間就業日数×週間就業時間×年収」の3重クロス表がある。これによると、フリーランスで最も多いのは「年間就業日数200~249日(225日)、週間就業時間40~44時間(42.5時間)、年収300~399万円(350万円)」の人たちだ。
カッコ内の階級値を使うと、週の就業日数は、7日×(225日/365日)=4.3日。1日の就業時間は週のそれを4.3で割って9.8時間。年間の就業時間は9.8時間×225日=2205時間となる。よって時間給は、350万円/2205時間=1587円と算出される。
他のセルについても同じやり方で時間給を出し、全てのセルを埋めた時給表を作る。それを参照し、各セルに入っている労働者の数を時給の度数分布表に割り振った。やや簡略化したやり方だが、この方法で正規職員3261万人、非正規職員1049万人、フリーランス115万人の時給分布を明らかにした<表1>。
3つのグループで分布がかなり違っている。非正規とフリーランスは低い層のボリュームが多く、時給1000円未満の割合は正規が8.2%であるのに対し、非正規は44.3%、フリーランスは34.7%だ。
フリーランスは、500円未満の階層が17.4%と最も多くなっている。ほぼ5人に1人が、超悲惨な働き方をしているのが分かる。仕事時間が際限なく長くなりがちな一方で、もらえる対価が少ないためだ。
-
外資系大手コーヒーメーカー向けIotアプリ開発/中央区/web系SE・PG/東京都
株式会社ケーエムケーワールド
- 東京都
- 年収550万円~900万円
- 正社員
-
東京都港区/外資系企業での一般事務・庶務業務
日本アスペクトコア株式会社
- 東京都
- 月給22万700円~
- 正社員
-
プロダクトエンジニア「ポテンシャル採用/大手や外資系など3000社に導入/HR SaaS「ミキワメ」/web系SE・PG/港区/東京都
株式会社リーディングマーク
- 東京都
- 年収400万円~550万円
- 正社員
-
プロダクトエンジニア「ポテンシャル採用/大手や外資系など3000社に導入/HR SaaS「ミキワメ」/港区/東京都/web系SE・PG
株式会社リーディングマーク
- 東京都
- 年収400万円~550万円
- 正社員