最新記事

米政治

米中間選挙:上院最後の議席を勝ち取った民主党、早くも直面した難題とは

2022年12月13日(火)12時18分
ニック・レイノルズ
テッド・クルーズ上院議員

2013年に21時間以上演説したクルーズ上院議員 SENATE TV-AP/AFLO

<ジョージア州の上院選の決選投票で民主党現職が勝利した。上院の過半数を獲得したものの、早くも難題に直面している状況だ>

米ジョージア州で12月6日に行われた連邦上院選の決選投票に民主党現職が勝利。民主党が改選前から1議席増の51(共和党49)で上院の過半数を獲得したことで、党内では一部の「造反」議員の影響力をそぐことができるとの期待が高まっている。

もっとも、民主党がかねてから求めていたフィリバスター(議事妨害)の廃止を実現できるかは疑わしい。長時間の演説で議事進行を妨げるフィリバスターを終わらせて採決に進むには60票の賛成が必要とされる。

共和党のフィリバスターによって重要法案の採決を拒まれてきた上院民主党は、この慣行を変更する規則改正をたびたび試みたが、党内保守派のジョー・マンチン議員とキルステン・シネマ議員の造反に阻まれてきた。

今回の選挙で過半数を得たとはいえ、2人の反対票を封じ込めるにはあと1議席必要だ。さらに9日にはシネマが無所属になる意向を表明。民主党の上院支配に変わりはないが、先行きは不透明だ。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

インド総選挙、与党単独過半数ならず 野党善戦で株・

ワールド

韓国、アフリカ諸国と初の首脳会議 鉱物や通商分野で

ビジネス

岸田首相、経済財政「新生計画」の取りまとめ表明 3

ビジネス

テスラの中国製EV販売、5月は前年比-6.6% 2
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ウクライナの日本人
特集:ウクライナの日本人
2024年6月11日号(6/ 4発売)

義勇兵、ボランティア、長期の在住者......。銃弾が飛び交う異国に彼らが滞在し続ける理由

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃の「マタニティ姿」が美しすぎる...オフィシャル写真初公開

  • 2

    ラスベガスで目撃された「宇宙人」の正体とは? 驚愕の映像が話題に

  • 3

    「サルミアッキ」猫の秘密...遺伝子変異が生んだ新たな毛柄

  • 4

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

  • 5

    ウクライナ水上ドローンが、ヘリからの機銃掃射を「…

  • 6

    昨年は計209匹を捕獲...18歳未満でも参加可、フロリ…

  • 7

    キャサリン妃「お気に入りブランド」廃業の衝撃...「…

  • 8

    「自閉症をポジティブに語ろう」の風潮はつらい...母…

  • 9

    ロシアが「世界初」の地上型FPVドローンを開発、「竜…

  • 10

    NATO諸国、ウクライナ支援の方針転換でプーチンの警…

  • 1

    ウクライナ水上ドローンが、ヘリからの機銃掃射を「回避」してロシア黒海艦隊に突撃する緊迫の瞬間

  • 2

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃の「マタニティ姿」が美しすぎる...オフィシャル写真初公開

  • 3

    キャサリン妃「お気に入りブランド」廃業の衝撃...「肖像画ドレス」で歴史に名を刻んだ、プリンセス御用達

  • 4

    中国海軍「ドローン専用空母」が革命的すぎる...ゲー…

  • 5

    ラスベガスで目撃された「宇宙人」の正体とは? 驚愕…

  • 6

    ハイマースに次ぐウクライナ軍の強い味方、長射程で…

  • 7

    仕事量も給料も減らさない「週4勤務」移行、アメリカ…

  • 8

    自爆ドローンが、ロシア兵に「突撃」する瞬間映像を…

  • 9

    「自閉症をポジティブに語ろう」の風潮はつらい...母…

  • 10

    テイラー・スウィフトの大胆「肌見せ」ドレス写真...…

  • 1

    半裸でハマスに連れ去られた女性は骸骨で発見された──イスラエル人人質

  • 2

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 3

    ウクライナ水上ドローンが、ヘリからの機銃掃射を「回避」してロシア黒海艦隊に突撃する緊迫の瞬間

  • 4

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 5

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 6

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 7

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃の「マタニティ姿」が美しす…

  • 8

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

  • 9

    ロシアの「亀戦車」、次々と地雷を踏んで「連続爆発…

  • 10

    大阪万博でも「同じ過ち」が繰り返された...「太平洋…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中