最新記事

ペット

一番人懐こいネコの品種は?甘え過ぎへの対処法は?

Why These Friendly Cat Breeds Can't Get Enough Attention

2021年11月24日(水)14時46分
ジェニー・デズバラ

ペット業界向けに動物関連コンテンツを製作しているベテリナリー・コンテント社の獣医ジョーンナ・ウッドナットは本誌にこう述べた。「ネコは1匹1匹が違う。性質も独占欲が強いネコから他人行儀なネコまでさまざまだ。その上、育ち方も性格に大きく影響する」

つまり、品種より個体差が大きいというわけだ。「いい環境で、こまめに相手をしてくれる熱心なブリーダーのもとで育ったネコは、野良猫の子として生まれて後から人間に育てられたネコよりはるかに人懐こい。当然だ」

一方で、人づきあいが上手とされる品種も確かにあるとウッフォナットは語る。

ウッドナットによれば、シャムやラグドール、ペルシャなどの品種は、人あしらいが上手だ。シャムは自己主張がはっきりしていて、鳴く時も人との関係でもそれがうかがえる。ラグドールは非常にのんびり屋だ。


ラグドールの子猫、かわいい行動パターン20


ペットの健康相談サービスであるファジーのエミリー・ウィルソンは、メインクーンやスフィンクスも人によく慣れると言う。

「メインクーンは優しい性格の大型のネコだ。子どものいる家庭でもうまくやれることが多い。スフィンクスは毛のない個性的な見た目のネコで、優しくおどけたところのある性格が家族と一緒に暮らす相手としてすばらしい。家族の関心の中心にいたがり、日々の行動を共にすることを望む」

「かまって攻撃」の原因が病気のことも

人づきあいの上手なネコと暮らすのは楽しいが、あまりにもかまってもらいたがることに辟易している飼い主もいる。小さい子供や他のペットなど、面倒を見る相手が他にもいる場合はなおさらだ。

デルガドは、困った行動を取るネコに餌をやったり注意を向けるなどの「ごほうび」を与えないのが肝心だと語る。飼い主の方が、ネコの思い通りに行動するよう「しつけ」られてしまう。

困った行動を止めさせるには、毎日の日課としてネコと触れあうことが大いに役に立つという。「注意を向け、餌をやり、(トイレを毎日掃除するといった)世話を日課としてきちんと行うことは、『愛情に飢えた』ネコ(の心)を救うことにつながる」

マイヤーズはまた、ネコがあまりにしつこい場合は動物病院を受診するのもいいと語る。何らかの病気が隠れているサインかも知れないからだ。例えば甲状腺機能亢進症や関節炎、歯の病気になると、痛みやつらさへの反応として人にまとわりつくネコもいる。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

アルゼンチン、4カ月連続で財政黒字達成 経済相が見

ワールド

トランプ氏、AUKUSへの支持示唆 モリソン前豪首

ビジネス

マスク氏、初のインドネシア訪問へ スターリンク運用

ワールド

インド、4月のモノの貿易赤字は191億ドル 輸出減
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:インドのヒント
特集:インドのヒント
2024年5月21日号(5/14発売)

矛盾だらけの人口超大国インド。読み解くカギはモディ首相の言葉にあり

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両を一度に焼き尽くす動画をウクライナ軍が投稿

  • 2

    プーチン5期目はデフォルト前夜?......ロシアの歴史も「韻」を踏む

  • 3

    北米で素数ゼミが1803年以来の同時大発生、騒音もダブルの「大合唱」

  • 4

    マーク・ザッカーバーグ氏インタビュー「なぜAIを無…

  • 5

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 6

    それでもインドは中国に勝てない...国内企業の投資意…

  • 7

    羽田空港衝突事故で「日航の奇跡」を可能にした、奇…

  • 8

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 9

    総額100万円ほどの負担増...国民年金の納付「5年延長…

  • 10

    奇跡の成長に取り残された、韓国「貧困高齢者」の苦悩

  • 1

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などできない理由

  • 2

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する悲劇の動画...ロシア軍内で高まる「ショットガン寄越せ」の声

  • 3

    大阪万博でも「同じ過ち」が繰り返された...「太平洋戦争の敗北」を招いた日本社会の大きな弱点とは?

  • 4

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 5

    原因は「若者の困窮」ではない? 急速に進む韓国少…

  • 6

    北米で素数ゼミが1803年以来の同時大発生、騒音もダ…

  • 7

    「恋人に会いたい」歌姫テイラー・スウィフト...不必…

  • 8

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 9

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 10

    ウクライナ防空の切り札「機関銃ドローン」、米追加…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 3

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 4

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 5

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 6

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 7

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 8

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 9

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

  • 10

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中