海外投資家が日本株売り 安倍退陣のスーパーテールリスク警戒も
2017年3月31日(金)16時36分
あとは自ら辞めるパターンだが、これもなさそうにみえる。しかし、市場では「あまりにいろいろなことが、安倍首相の周辺で起きている。新たなスキャンダルが浮上し、辞任するリスクはゼロではない」(国内生保の運用担当者)との見方も出ている。
オプション市場で、直近2カ月の建玉をみると、1番多いのは1万8000円のプット。次が1万9000円のプットだ。3番目に2万円のコール、4番目に2万0500円のコールとなっている。「先月くらいからプット優勢の状態だが、森友学園問題で増えたわけではない」と、みずほ証券・シニアテクニカルアナリスト、三浦豊氏は指摘する。
現時点では、安倍首相の退陣はあくまで可能性が極めて低い「スーパーテールリスク」と言えそうだ。
しかし、市場では「不思議な国ニッポンだ。安倍首相が金を受け取ったわけではないとされ、何が問題か理解できない海外投資家は多い。わからないときは海外勢は買わない」(外資系証券)との声も出ている。不透明感の増した日本の政治状況は、しばらく日本株の重しとなるかもしれない。
(伊賀大記 編集:田巻一彦)
[ロイター]
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