最新記事

ハリウッド

キャリー・フィッシャー死去、でも「2017年にまた会える」

2016年12月28日(水)16時09分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

Paul Hackett-REUTERS

<12月27日、『スター・ウォーズ』のレイア姫役で有名だった女優キャリー・フィッシャーが死去。「正直で積極的に発言する」フィッシャーはファンたちから愛され、その訃報に悲しみが広がっている> (写真:キャリー・フィッシャー、2016年12月16日撮影)

 2016年12月27日、映画『スター・ウォーズ』シリーズの外伝的作品『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』が世界各地で公開されている最中、レイア姫役で有名な女優キャリー・フィッシャーが死去した。

 23日にロンドンからロサンゼルスに戻る飛行機の中で心臓発作を起こし、病院で治療を受けていたが、家族や友人、ファンらの祈りもむなしく息を引き取った。享年60。BBCによれば、最新の著作『The Princess Diarist』のプロモーションで各地を巡っていたところだったという。

 娘のビリー・ルルドは代理人を通じ、「世界に愛された母は、深く惜しまれるでしょう。私たち家族は、皆さんのお気持ちと祈りに感謝します」と声明を発表。ルーク・スカイウォーカー役のマーク・ハミルが「言葉もない。打ちのめされている」とツイートしたほか、ハリソン・フォード(ハン・ソロ役)やジョージ・ルーカス監督など、『スター・ウォーズ』関係者らが次々と追悼のメッセージを出した。




 1956年に女優デビー・レイノルズと歌手エディー・フィッシャーの娘として生まれたキャリー・フィッシャーは、19歳でレイア姫役に抜擢され、一気にスターダムを駆け上がった。他にも『ブルース・ブラザース』や『恋人たちの予感』など多くの映画に出演しているが、作家・脚本家としても活躍した。

 一方、私生活ではドラッグ中毒や精神疾患に苦しみ、その体験を小説や回顧録という形で発表していた。歌手のポール・サイモンと一時は結婚していたが、娘のビリー・ルルドは、パートナーだったタレントエージェント、ブライアン・ルルドとの間の娘だ(1993年、ブライアンから同性愛であることを告白され、破局)。

 新刊の『The Princess Diarist』では『スター・ウォーズ』第1作の撮影時にハリソン・フォードと不倫していたことを暴露(参考記事:「ハン・ソロとレイア姫」の不倫を女優本人が暴露)し、2011年には本誌に、肖像権を放棄したことでグッズ販売の収益を得られていないのが「人生の大きな失敗だ」と寄稿した。

 率直な人物だったといえるが、それが愛される理由でもあっただろう。また、「正直で積極的に発言する」フィッシャーは、自身の知名度を精神疾患やドラッグ中毒の啓蒙活動に生かしていたと、エンターテインメント・トゥナイトのオンライン版は評している。

 そんな愛すべきフィッシャーとスクリーンで"再会"できたことを、世界中の『スター・ウォーズ』ファンたちも喜んでいた。2015年末、シリーズの再出発となった新作『エピソード7/フォースの覚醒』に、『エピソード6/ジェダイの帰還』以来ほぼ30年ぶりに出演したのだ。

【参考記事】【再録】レイア姫が語った『エピソード4』の思い出

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

銅価格、1万2000ドルの大台を突破し最高値 今年

ワールド

国連安保理、ベネズエラ情勢巡り緊急会合 米「最大限

ワールド

ローマ教皇、ロシアのクリスマス停戦拒否に「大きな悲

ワールド

赤沢経産相、米商務長官らと対米投資巡りオンライン協
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    素粒子では「宇宙の根源」に迫れない...理論物理学者・野村泰紀に聞いた「ファンダメンタルなもの」への情熱
  • 2
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低く、健康不安もあるのに働く高齢者たち
  • 3
    ジョンベネ・ラムジー殺害事件に新展開 父「これまでで最も希望が持てる」
  • 4
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 5
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 6
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿…
  • 7
    「何度でも見ちゃう...」ビリー・アイリッシュ、自身…
  • 8
    「個人的な欲望」から誕生した大人気店の秘密...平野…
  • 9
    なぜ人は「過去の失敗」ばかり覚えているのか?――老…
  • 10
    楽しい自撮り動画から一転...女性が「凶暴な大型動物…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 3
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 4
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 5
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 6
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 7
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 8
    空中でバラバラに...ロシア軍の大型輸送機「An-22」…
  • 9
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 10
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 6
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 7
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 8
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 9
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 10
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中