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人気ドラマ『SUITS/スーツ』に学ぶ、「デキる男」の仕事術

米国エグゼクティブの仕事風景を覗いてみる

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2016年2月24日(水)11時30分
高森郁哉

ニューヨークの法律事務所を舞台に、敏腕弁護士と天才青年のコンビが活躍するサクセスストーリー『SUITS/スーツ』。シーズン4のDVD発売とレンタルが始まった

 仕事で順調にキャリアアップしたいが、話題のドラマも楽しみたい。せっかくなら物語の興奮や感動を味わいつつ、ビジネスのスキルやスタイルのヒントも得られるとなお良い。そんな欲張りなビジネスパーソンにオススメなのが、アメリカで2011年に放送開始され、日本ではこのたびシーズン4のDVDがリリースされた傑作ドラマ『SUITS/スーツ』だ。

 熱心な海外ドラマファンにとっては、もはや説明不要の名作。でも、まだ観たことがないという人にその魅力をわかりやすく伝えるなら、国内ドラマの『HERO』や『リーガルハイ』の型破りな法律家モノに、『半沢直樹』の組織内外のパワーゲームを足して、さらに海外ドラマ『アリー my Love』や『セックス・アンド・ザ・シティ』のファッションと恋愛要素も絡めた感じ、といったところか。

シーズンを重ねるごとに面白さが増す『SUITS/スーツ』

 舞台は、世界のビジネス中心地ニューヨークで大企業顧客を数多く抱える、トップクラスの法律事務所。シーズン1は、所長ジェシカの右腕として頼られる一匹狼の凄腕弁護士ハーヴィーが、昇進の条件でしぶしぶアソシエイトを雇うことになり、面接会場に偶然飛び込んだ天才青年マイクを採用するエピソードから始まる。

 この事務所は、法科大学院の名門ハーバード・ロースクールの修了生しか採らない伝統があるが、マイクは同校を出ていないどころか弁護士の資格もない。それでもハーヴィーは、卓越した頭脳と人一倍の情熱を持つマイクに若き日の自分を重ね、経歴を詐称させて雇うことにしたのだ。

 ハーヴィーの仕事ぶりから学び、みるみる有能な弁護士へと成長し、欠かせない相棒として訴訟や交渉で活躍するマイク。だが、かつてジェシカとハーヴィーが横領を理由に追い出した事務所の共同創設者ハードマンの代表復帰(シーズン2)や、他の大手法律事務所との合併(シーズン3)といった問題に対処する過程で、マイクの秘密を知る人物が1人、また1人と増えていき、雇ったハーヴィーの立場も一層危うくなってゆく。

ここがスゴイ! 熱い支持を集める理由

 何よりもまず、クールな仕事ぶりとオーダーメイドのスーツが様になる中堅世代のハーヴィーと、持ち前の情熱で難題を解決する若手のマイクという、主役2人の好対照なバディっぷりがいい。彼らは決して優等生の弁護士ではない。あらゆる手を尽くし、時には違法スレスレの裏技まで繰り出して依頼人のために戦い、半沢直樹ばりに「やられたらやり返す」姿がカッコいいのだ。秘密を共有しながら、互いに信頼と友情を築いていく展開にも胸がアツくなる。

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