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アイルランドを悩ます偽装結婚ビジネス

2010年9月7日(火)18時38分
コナー・オクリアリー(ダブリン)

本物の国際結婚に与える影響は

 アイルランド警察も諦めてはいない。現行法を駆使して、過去9カ月間で56件の結婚を無効にした。国際刑事警察機構と協力し、偽の離婚届など偽装文書の特定も進めている。

 最近ではダブリンで、パキスタン人男性のモハメド・シャフィ(27)が19歳のラトビア人女性と結婚しようとしていたのを、警察が阻止した。彼が偽造パスポート2つを所持していて罰金刑を科せられたことがきっかけだった。

 一方で、独立機関であるアイルランド移民評議会は、偽装結婚防止の動きに懸念を表明している。純粋に愛し合っていて国際結婚を考えているカップルや、長年連れ添っている幸せな国際結婚カップルに影響を及ぼしかねないからだ(筆者自身、アルメニア出身のロシア国籍の女性と結婚して20年以上が経つ)。

 同評議会はEUの統計を引き合いに出し、アイルランドが外国出身者に市民権を与える数は、加盟国の中でチェコの次に少ないと指摘する。アイルランドでは08年、外国人1000人につき6人が市民権を取得した。最多のスウェーデンでは1000人に23人だった。

 
GlobalPost.com特約)

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